日本近世史

『権力の館を考える '16』#11「関西の館(2 紫宸殿・清涼殿」

ところでこの回はだいぶ斜めな感じで聞いているので間違えていたらだいぶ申し訳ないのですが、とりあえず建築の方が「江戸時代に西洋のルネサンス、当時のワシントンでも存在した復古調の流れが日本の京都でもあったんですよー」みたいなテーマだったんです…

「NHK さかのぼり日本史6」江戸 “天下泰平”の礎、磯田道史

そもそもどうも今の教科書では重農主義とか重商主義とかそういう概念で教わるようなんですが、私の時代を考えてみるとなんかもっと漠然とした感じで捉えてたよなあ、そんなだから改革の名前と年号を覚えるしかなくなるのだろうかと今ちょっと暗い気持ちにな…

「なぜ、地形と地理がわかると江戸時代がこんなに面白くなるのか」歴史新書、大石学

どうも時代や扱う題材がばらばらの印象があったので読みにくいなー、と思っていたものの、今見直してみると土地の並びって意味ではわりと納得の並びだったのね、あれです、江戸が幕府になった理由から始まって大坂が経済的に発展していたなど、わりと知られ…

「幽霊-近世都市が生み出した化物」歴史文化ライブラリー433、髙岡弘幸

そもそも柳田國男に対しての特に感慨がないというか、民俗学への興味が薄いところがあるのですが(全く読まないわけでもないけどねー、多分この本の中でも触れていた類型化、キャラクター化が肌に合わないんだと思う)、どちらかというと柳田氏が妖怪を愛し…

「江戸の養生所」安藤優一郎

このタイトルになっているのが小石川養生所で、触れた時点で「暴れん坊将軍と大岡越前の時代の貧民救済のための無料診療所?」ということを友人に言われたのですが、正直これにもドラマが存在したなぁ、という程度の記憶しかなく、だいぶ酷いことになってい…

「あなたの知らない宮城県の歴史」歴史新書、山本博文・監修

あなたの知らない宮城県の歴史 (歴史新書) 作者: 山本博文 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2013/03/06 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る ええと、すごくざっくりと大昔は陸奥だったんだよーん、というところや、そこに多賀城があったんだよねぇ…

「江戸300藩 物語藩史 九州篇」山本博文・監修

江戸三〇〇藩 物語藩史 九州篇 (歴史新書) 作者: 山本博文 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2015/12/03 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 正直なところ黒田家(外様の大藩)、細川家(同じく外様だけどひょっとして黒田家の押さえかこれ、全く地…

「江戸300藩 物語藩史 中国・四国篇」山本博文・監修

江戸三〇〇藩 物語藩史 中国・四国篇 (歴史新書) 作者: 山本博文 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2015/09/05 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る この本をここまで読んできて微妙に感じたのが主要街道がいまいち認識されてないね? というところな…

「富士山文化-その信仰遺跡を歩く」竹谷靭負

正直なところわりと面白かったものの、江戸以前の富士関係の信仰に関して全く触れられていなかったので残念かも、と思っていたらば、そもそもそのすぐ側まで行っていたというのに「ミーハーなものには関わらない」とばかりに得意満面で素通りしていてさすが…

「江戸300藩 物語藩史 北陸・甲信越篇」山本博文・監修

江戸三〇〇藩 物語藩史 北陸・甲信越篇 (歴史新書) 作者: 山本博文 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2015/05/08 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る んー、まあ悪い内容ではないんですがちょっとやっぱり前田家加賀藩に関してが物足りないかな、前…

「江戸300藩 物語藩史 近畿篇」山本博文・監修

江戸三〇〇藩 物語藩史 近畿篇 (歴史新書) 作者: 山本博文 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2015/03/05 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る ここまで読んできて東北は多分伊達家の仙台藩、関東は水戸徳川家の水戸藩、で、北陸は飛ばされてるので(…

「江戸300藩 物語藩史 関東篇」山本博文・監修

江戸三〇〇藩 物語藩史 関東篇 (歴史新書) 作者: 山本博文 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2015/01/09 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 北海道・東北篇に続いての刊行ではないかと思うんですが、ここまでは北から順で、このあとは近畿になって…

「江戸300藩 物語藩史 北海道・東北篇」山本博文・監修

江戸300藩 物語藩史 北海道・東北篇 (歴史新書) 作者: 山本博文 出版社/メーカー: 洋泉社 発売日: 2014/11/06 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る まあざっくりこの前に読んでいた「外様大名」が面白かったんでもうちょっと読んで…

「外様大名40家-「負け組」の処世術」榎本秋

外様大名40家―「負け組」の処世術 (幻冬舎新書) 作者: 榎本秋 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2010/11 メディア: 単行本 クリック: 6回 この商品を含むブログ (3件) を見る 大雑把に新書は軽めおやつとして読んでいるのでそれほど手に取ったことに大した意…

「秀吉の朝鮮侵略」日本史リブレット034、北島万次

秀吉の朝鮮侵略 (日本史リブレット) 作者: 北島万次 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2002/07 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (2件) を見る そもそもさすがに愚行として教科書でも挙げられていたので記憶にはあったも…

「天下の副将軍-水戸藩から見た江戸三百年」長山靖生

そもそも水戸徳川家が御三家になったのが一番遅かったというのはちょくちょく話に聞いているものの、「御ニ家」ってわけでもないだろうしなぁ、と半ば冗談のように考えていたんですが、あ、徳川家と紀伊徳川家、尾張徳川家で御三家だったのか、納得。初期の…

「首都江戸の誕生-大江戸はいかにして造られたのか」大石学

江戸が首都であったと見做していると言うと「そもそも首都とはなんぞや」という疑問が出てくるのはどこの国の歴史を見ていてもわりと当然のことなんですが(君主制であって君主の居住地と政治の中心地が違うケースもままあるし)(アメリカも意外と悩ましい…

「家康はなぜ江戸を選んだか」江戸東京ライブラリー9、岡野友彦

かつて江戸東京博物館におられた著者さんは時折質問を受けるそうなのですが、そもそも「江戸」という地名は一体なんですか、というところから詰まるらしく、まあ湊って意味じゃないのかな、というのが妥当なところですかね。類似の地名が結構全国にあるし、…

「本当は恐ろしい江戸時代」八幡和郎

ものすごくざっくりと言えば江戸時代というのは中央集権が極まった状態で、江戸やその周辺が(上方はよく生活状態知らないんですよね)そこまで悪い生活ではなかったのは事実なものの、それは度々の飢饉による餓死者の頻発や、非常に自由度の少ない各人の犠…

「江戸の野菜-消えた三河島菜を求めて」野村圭佑

すんごく個人的に卑近な希望の話をすると、この本の巻末で出てきた江戸野菜のイラストと短文紹介をカードにして、東京各地の農協で産地に行くと手に入りますよ(裏は解説とお勧めレシピだな!)というダムカード的な展開にしてくれたら、かなり楽しいような…

「江戸の都市計画-建築家集団と宗教デザイン」講談社選書メチエ66、宮元健次

すごく正直、この本の中でも出てきた「特定の形を形成する配置」というのは一時わりと好きで読んでいましたし、東北にある北斗七星(の神社)なんてのはもうあれは信じるとか信じないとかじゃなくて明言されている上、全てが現存していて実際その形をしてい…

「古地図・古写真で見る東海道五十三次」別冊歴史読本21、今井金吾

もともと旧街道や江戸時代への興味から入ったわけではないもので(鉄道の建設初期の話だとどうしても前時代の事情が関係してくるので少しずつ)、この前に何冊か読んでいてようやっと宿場名には聞き覚えが出来てきたというところなんですが。神奈川県下の宿…

「古地図で歩く江戸城・大名屋敷」別冊太陽 太陽の地図帖060、岡本哲志・監修

古地図で歩く江戸城・大名屋敷 (別冊太陽 太陽の地図帖) 作者: 岡本哲志 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2011/02/23 メディア: ムック クリック: 7回 この商品を含むブログを見る 前に読んでいた本で東海道沿いの大名行列は見物人が多い関係でどうしても華…

「東京再発見-土木遺産は語る」伊東孝

前に読んでいた本で土木というのはそもそも日本独自の分類、ということを聞いたんですが、他国では実際どうなんだろうなぁ。特に施工方法に違いがあるというわけではなく、わりと別け方は恣意的、というより、ある程度デザインが求められるものが建築、それ…

「江戸のミクロコスモス・加賀藩江戸屋敷」遺跡を学ぶ011、追川吉生

江戸のミクロコスモス・加賀藩江戸屋敷 (シリーズ「遺跡を学ぶ」) 作者: 追川吉生 出版社/メーカー: 新泉社 発売日: 2004/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 正直「加賀百万石」と聞いたことのない日本人はあまり多くはないだろうものの、それ…

「歩いて旅する中山道-六十九次の宿場&街道歩きを楽しむ」ウェスト・パブリッシング

中山道の存在はそこそこ知っていたつもりだったんですが、まあ公式には日本橋から始まっていて実際の出発やお見送りは基本的に板橋宿、どちらかというと山がちだったんですが川の多い東海道よりも女子ども向けとされていてという辺りで情報切れ。あとはあれ…

『趣味どきっ!開け!世界遺産』#6「江戸時代の富士山信仰」

そういやこの回を見ている時に富士山は自然遺産ではなく文化遺産登録されているんだよん、ということを告げられたんですが、要するに富士山を中心とした山岳信仰に対しての登録ってことになるのかなぁ。てことはあれか、数年の段階で審査があって、その時点…

「日本政治思想史-十七~十九世紀」渡辺浩

よくよく見てみたら第1章(その前に序章がありますが)の時点で儒教という単語が出ているのにそれをすっ飛ばしていたのか存在に気付かず、江戸の儒教学者を読んでいる中でなにがどれだか全然わからない、というか、それぞれの理論なんて別にいいよ、という…

「本阿弥行状記」東洋文庫810、日暮聖/訳注

正直この本を読み始めた時点ではあまり家業(まあ美術関係とか刀目利きとか細工とか)には関係ない内容なのかな? と思ったんですが、どうも最後まで読んでいくと光徳と光悦というニ系統がこの時期に本阿弥家の中に存在していたらしいことがわかる。で、そう…

「水戸藩」シリーズ藩物語、岡村青

水戸と言えばとりあえず納豆と「水戸黄門」ですが、この黄門というのが権中納言という地位であって御三家の一つである水戸藩主がよくその地位にあったらしいこと、それとあと、水戸黄門のドラマで「天下の副将軍」という呼称をしているものの、そもそもそん…