美術/【美の巨人たち】

『美の巨人たち』辰野金吾「奈良ホテル」

関西の迎賓館とも呼ばれたのがこの奈良ホテルで建築家は辰野金吾。あ、これ、鉄道院の依頼で日露戦争の後なのか、賠償金は取れなかったんですが、ちょっとした事情で外債が回ってきてたらしいので、ひょっとしてわりと使用目的は限定されたんじゃないのかな…

『美の巨人たち』P・ブリュナ/E・バスティアン「富岡製糸場」

この富岡製糸場というとかつて官営として作られてのちに払い下げをされたものの、最後に買い取った企業が偉くて特に手を入れることなく保存していたらしく、最近になって世界文化遺産認定を受けたよー、という大逆転をしたところとして有名なんですが。個人…

『美の巨人たち』織田信康「国宝・犬山城」

この回を見ていたら城カフェも実にいいと思うんですが(あれで商売になるのかマニアめww)、前にいい味出してた橋カフェもまた見たいなぁ、としみじみ。私はどちらかというと名古屋に近い土地の人間なんですが、名古屋城って戦後に作ったものなんですよね…

『美の巨人たち』フランク・ロイド・ライト「自由学園明日館」

帝国ホテルを設計した、というところまでは大概有名であろうものの、それ以外のところはほとんど知られていない人物ではないかと思うんですが(帝国ホテル作った時点でそこまで建築家としての地盤が磐石じゃなかったらしくて、関東大震災の時に壊れてるかど…

『美の巨人たち』ウィリアム・モリス「レッド・ハウス」

アーツアンドクラフツとモリス商会は確か産業革命と連動した人間性の回帰として語られていたような記憶なんですが、この回で出てきた「世界一美しい家」レッド・ハウスや各人の人生までは知らなかったもので、いささか変わった学生の集団として出会いと、そ…

『美の巨人たち』建築シリーズ 丹下健三「東京カテドラル聖マリア大聖堂」

丹下健三というと、極めて個人的に新・旧都庁を建てた人で大阪万博で“太陽の塔”にぶち破られた土台部分を作っている人、という若干残念なイメージの人なんですが。正直言うとちょっと苦手なんですよね、ただ、彼が悪いというより、多分私が漠然と苦手なもの…

『美の巨人たち』建築シリーズ 布田保之助「通潤橋」

正直この回で出てきたアーチ橋というのが、一体どういうルーツで出来たのかがわからなくてとりあえずこの通潤橋というのを(おおお、一発変換した!)、検索してみたんですが、嘉永7年ってのは日米和親条約の年なんですね。 番組の中で語られていたように「…

『美の巨人たち』建築シリーズ「金龍山 浅草寺」

正直私、あんまり浅草寺って好きじゃなくて、むしろ雷門が好きなんですよ、で、なんでそう感じるのかよくわからなかったんですが、そっか、本堂と宝蔵門は飛鳥時代のゆったりとした建築方式で作られてたんですね。雷門は江戸の頃の建築様式で(ちょっと派手…

『美の巨人たち』建築シリーズ 徳川家康「名古屋城」

そういえば私は愛知出身なんですが(市町村合併で故郷なくなりましたのよ)、「尾張名古屋は城で持つ」の意味をよく知らなかったので調べてみたんですが、『伊勢音頭』って歌の冒頭部分の歌詞なんですね、よく意味がわかりませんとか言われてますが多分この…

『美の巨人たち』シスレー「ポール・マルリ 洪水と小舟」(フランス)

アルフレッド・シスレー−Wikipedia (1839.10/30−1899.01/29) この番組で出てくる解釈や独特の「描き方」は正しいのかそうでないのかはまあ置いておいて、納得が出来ることと出来ないことがあるのですが、ああ、空を大きく切…

『美の巨人たち』小林古径「清姫・日高川」(日本)

小林古径−Wikipedia (1883.02/11−1957.04/03) “安珍清姫”っちゅー話はまあ、聞く人によって全然感想が違ってきたりするんですが、案外と男の人のほうが純粋な愛として清姫の肩を持ち、わりと私が話を聞くような女性は(正直…

『美の巨人たち』石田徹也「飛べなくなった人」(日本)

石田徹也−Wikipedia (1973.06/16−2005.05/23) あー、なんというか大雑把に同年代の人間なもので(70年代生まれなので)、むしろどっちかというと年上に「心酔」している人がいる印象があるというか、微妙に評価が“イラスト…

『美の巨人たち』クロード・N・ルドゥー 建築「アルケ=スナンの王立製塩所」(フランス)

クロード・ニコラ・ルドゥー−Wikipedia (1736−1806) フランス革命の頃、というよりフランスの市民革命の直前の時代。 王家の専売であったという製塩所を、むしろそこで働く人たちのことを一番に考え、製塩所を囲む形でコミュニティを作っ…

『美の巨人たち』東山魁夷「残照」(日本)

東山魁夷−Wikipedia (1908.07/08−1999.05/06) 母上は静けさと荒さの融合、ということに大いに頷いていたわけですが、個人的にあんまり目が良くない(そして昔は無茶苦茶目が良かったんですが)、山が日常的に前面に立ちふさ…

『美の巨人たち』横山大観「夜桜」(日本)

横山大観−Wikipedia (1868.11/02−1958.02/26) 有名な画家さんで名前は存じ上げておったものの、ぶっちゃけて“有名”ということくらいしか知らないんじゃないかと思った上、前に円空仏に抱きついてた人? と思ってしまいました…

『美の巨人たち』モディリアーニ「カリアティッド」(フランス)

アメデオ・モディリアーニ−Wikipedia (1884.07/12−1920.01/24) 短命だった彫刻家にして画家(彫刻家として認められたかったのにほとんど画家としての名前しか残らなかったそうです)、というよりどっちかというと、彫刻家だ…

『美の巨人たち』ジェリコー「メデューズ号の筏」(フランス)

テオドール・ジェリコー−Wikipedia (1791.09/26−1824.01/26) ものすごくぶっちゃけるとルーブル美術館は案外「飾るところがなかった」と言い張っても良かったような気もしないでもないんですが(私の部屋より広いかもしれな…

『美の巨人たち』河鍋暁斎「大和美人図屏風」(日本)

河鍋暁斎−Wikipedia (1831−1889.04/26) 歌川国芳って言えば反骨というより“変わり者”という感じの人ですが(なんとなく政府をおちょくるのが面白いから反骨っていうような気もしないでもない)。その弟子であるこの河鍋暁斎氏、時…

『美の巨人たち』ジャン・ミッシェル・バスキア「Untitled」(アメリカ)

ジャン・ミッシェル・バスキア−Wikipedia (1960.12/22−1988.08/12) ぶっちゃけて価値がよくわからず、晩年に「アフリカー」と当人がぶつぶつ呟いていたと聞いてああ、洞窟壁画! と納得してしまったのはひょっとして失礼だっ…

『美の巨人たち』ティツィアーノ「ウルビーノのヴィーナス」(イタリア)

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ−Wikipedia (1490頃−1576) 正直こう、“ヴィーナス”という単語を聞いた時に即座に女神と結びつかず。 本当に実感したと言えるのは下手をしたら上のWiki項目からこの作品の元になったと言われているジョ…

『美の巨人たち』川端龍子「鳴門」(日本)

川端龍子−Wikipedia (1885.06/06−1966.04/10) アメリカのボストンに絵画の勉強をしに行ったらば、その仲介をしてくれるはずの人に騙されて(酷いことを;)、ふらふらととりあえず美術館だけでも見て帰るか、という彼が出会…

『美の巨人たち』ルイス・コンフォート・ティファニー ステンドグラス「百合と林檎の花」(アメリカ)

ルイス・カムフォート・ティファニー−Wikipedia (1848.02/18−1933.01/17) 「アメリカ人はなぜ生活に美を取り入れることを頑なに拒むのか」というような趣旨の言葉がひどく印象に残っているのですが、美しいものに囲まれて生…

『美の巨人たち』長谷川利行「岸田国士像」(日本)

長谷川利行−Wikipedia (1891−1940.10/12) というかどっちかというと、岡惚れとかそっちの行動に近いみたいな気がするんですが、一旦「絵を描いたらば」その後ずるずると小金をせびりにやってくるって、悪意っちゃあ悪意だし迷惑っ…

『美の巨人たち』ギュスターヴ・カイユボット「床を削る人々」(フランス)

ギュスターヴ・カイユボット−Wikipedia (1848−1894) えーとその、、、ルノアールってこう、大変言いにくいんですがその関係って親友って言って本当にいいのかしら、ということを思わないでもなかったんですが(ごめん!)、逆にカイユボ…

『美の巨人たち』宮川香山「渡蟹水盤」(日本)

宮川香山−Wikipedia (1842−1916) 生涯二度は同じモチーフを作らなかったのだ、という香山さんなのですが、なんでも明治天皇がお買い入れになったカニだけはすでにこの“高浮彫”という独自の工法を捨て去ったずっとのち、己の晩年、病気を…

『美の巨人たち』ピカソ「ゲルニカ」(スペイン)

ゲルニカ−Wikipedia 1937年4月26日、重工業都市ビルバオを手に入れようとしたスペインの独裁者、フランコ政権がドイツのヒトラー政権と結託し、隣の小さななんもない平和そのものの街を空爆したのがこの“ゲルニカ”という作品に描かれた事件…

『美の巨人たち』仙突義梵「指月布袋画賛」(日本)

仙突義梵−Wikipedia (1750−1837) 読みは“せんがく・ぎぼん”、他に番組で絵を描く禅僧として雪舟と白隠の名が出ていたんですが、これどういう名前なのかなぁ? なんか他の人と系統が違うよね。 ちゅーか、雪舟がそもそも禅僧だということ…

『美の巨人たち』セミナリオ工房「泰西王侯騎馬図屏風」(日本)

“泰西王侯騎馬図(重要文化財)・江戸時代初期” 金屏風に、四人の鎧を付けた騎馬の人物が一枚ずつに一人ずつ並び。 見るなり「なんじゃこりゃああ?!」と叫んだのはまあ、詳しく説明すると論文になるんですが(感覚ってある意味すごいよね)、要するに日本…

『美の巨人たち』ムリーリョ「蚤をとる少年」(スペイン)

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ−Wikipedia (1617.12/31−1682.04/03) まあありていに言えば「食事時に見るもんじゃねぇなぁ」というのが本音ですが。 説明されなくても当人の、少なくとも人事ではないシンパシーをその絵…

『美の巨人たち』高村光太郎 彫刻「手」(日本)

高村光太郎−Wikipadia (1883.03/12−1956.04/02) まあ多分、すでに何度か扱われてると思うんですが高村光太郎。 好きだろうが嫌いだろうが、存在感というか無視できない人っていますやん、というか、概ね誰が知ってても教養と…