「国際連合 軌跡と展望」明石康

国際連合―軌跡と展望 (岩波新書) やーん、この本欲しいぃw
とか言ったらなんか誤解を招きそうですが、アフリカの内紛もソマリアカンボジアも、歴代事務総長も(一人ずつが5年で再選も少なくない分少ないですね、今8代目?)ちゃんと載ってるし、アジェンダ21とかリオ宣言とか、オタワ・プロセスも名前が違いましたが触れてましたし、網羅、というよりはもともと息の長い方なんですね。
これで三冊目の同形式の本とのことなんですけども、慣れもあるのでしょうか。


2006年の本でもって、シアヌーク殿下以外は敬称抜きです。
カンボジアで事務総長特別代理をしていた時の国王なんですが、普通選挙にて王制が支持されてしまったので「まずいんでない?」という意見もあったようなんですが、歯牙にも掛けてません。よほどいい王様なんじゃないでしょうか、さすがに語ってませんが。
なんか言葉遣いの端々から(いろいろ)感じるものが。
全然章が違うところで、王様が国連について語った言葉を挙げているところとかあったので多分お付き合いが続いているんでしょう。良かったですねー。
あと、2代目事務総長ハマーショルド氏の評価が高いかな。
それと、小国の警鐘という国連に事態を知らせる役回りになった国を高く評価し、むしろ大国の利害のためにじゃなくて小国のためにあるんじゃい、という風情ですよ。
まあでも、特に軍事関係は大国の援助がないとやってけないけど、と認めているので例えば拒否権のことも結構認めていて制限は必要かな? というご意見のよう。
PKOは現在、第4世代だと言われ、2000年のブラヒミ報告(PKOじゃやっぱ無理なとこもあるよ、等の現場に近いからの意見書)を経て、変貌している最中なのかな。