「スタイルズ荘の怪事件」エルキュール・ポアロ1、アガサ・クリスティ

スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

スタイルズ荘の怪事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


何回読んでも奇麗さっぱりと筋を忘れてしまうわけですが。
そもそもクリスティさんにはそういうところがあります、まあ人物は記憶に残るほうなんですが。同時代のセイヤーズ女史の場合、トリックだけぽっかりと覚えていたりします。いずれにしろ犯人がいまいちです。
(反面、ものすごく強烈に印象に残る“犯人”がいるわけですが。)


しかし、この本に限りポアロさんが悪いんだと思います。
いや、犯人の仕掛けてくる罠とかトリックとか対応が難しいのはわかるよ、筋が通ってるけどその場で看破するなり誰ぞに告げておけばさっくりあっさり納まったんじゃないのかと。一番最後で、何度目かに疑われた人がいらした時に黙ってた動機はあまりにも阿呆すぎたので逆に構わんのですが。
ところでヘイスティングさんをお供にした事件としては始めてのものですかね。
なんかみょーに好かれてるな、と思ったんですが昔からですか。
というか再開のその瞬間からですか。
そしてヘイスティングさんは終始一貫女性ことばっかり考えてますね。
傍目にはただの誰にでも親切な人、という程度でしかなくてようございました。気の良い紳士としか思われてませんが(男差別もしないし)、惚れっぽすぎますから全部実行してたらキリがない。


とあるお金持ちのお婆ちゃんが20若い男と再婚しました。
そしたらある日、彼女が毒くらって亡くなりました。あと、息子たちは連れ子で、昔は仲良かったんですが再婚してから冷え切ってました、さー犯人は誰だ。