「イスラエル」目で見る世界の国々1、S・C・ファインスタイン

イスラエルってのはそもそも、んーと、どっからカウントするのが妥当なのか、というのもまず迷うんですが、大雑把に19世紀ころのヨーロッパの情勢下で白熱した“シオニズム運動”というユダヤ民族の故地であるエルサレムの地へ戻ろう、という思想によって始まり、なんというか、、、正直、1どころかゼロどころか、マイナスの状況から思想だけで成し遂げるってのは前例もなければ多分今後もないだろうなぁ、とは思うんですが。
複雑なヨーロッパの絡みあった利害、アメリカとの関係。
そして、彼らの政治力経済力によって中東の地の権利を宣言してしまい。
結果、この地にいたはずの住人であるパレスティナ人を追い出し、という今と変わらぬ構図が出来てからすでに半世紀以上、現在もユダヤ人と定義されるうちの3分の2が国外にいる、というありとあらゆる意味で特殊な国でしょうね、とにかく。
(見た目も文化も出身地域も言語もばらんばらん、生活水準も全く違いますし、ユダヤ教が強制されるようなこともありません、そもそも、ユダヤ人コミュニティに集団で加わった民族ってのもぽちぽち歴史上存在するんですよねぇ。)


で、その結果、中東の紛争の諸原因ともなり。
つい数年前にもアメリカの≪イラク戦争≫の時点でも利害がうんぬんされてはいたんですが、翻って国内を見るとかなり牧歌的に暮らしているというか、キブツという農業集団は「世界で成功した農業共同体は日本の農協とイスラエルのキブツだけだ」という文言でも聞いたことがありますし、もとが砂漠の地に展開され。
やっぱり別のビジネス書で見たんですが、太陽光発電の研究にも関与してましたしね。
いい国だよー、とこの本を読んでいる時も言われました、本当に複雑だな!