「青列車の秘密」エルキュール・ポアロ5、アガサ・クリスティ

青列車の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

青列車の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


で、この本は主人公ミス・グレーでいいんですよね。
事件的にはかなりの勢いで単なる目撃者ですが、一応被害者の夫とは別のつながりがあったわけですが、もう一人の富豪の秘書とは完全に事件つながりしかないはずなんですが。そして恐ろしいことに当人が事件に首突っ込むつもりもその必然性もありません。
ポアロさんに一緒に事件を解決しましょーね、と宣言され連れ回されてるのが正確なところです。本当です。他にこんな扱い受けたヒロインっているんだろうか。


とある列車で富豪の娘が殺されまして。
その場からかなり価値のある巨大なルビーが消えていたので、ルビーが目的なのか娘の命が目的なのだったのかわからない。たまたまその列車には夫も乗り合わせ、娘の父親から離婚するようにと迫られていたところだったり。
そもそも彼女がどう考えても詐欺師な男と逢引きをしようとしていたところだったり。
途中で置いていかれたメイドがなんだか男を部屋に入れていたと証言したり。
まあスキャンダルには事欠かず、この詐欺師をとりあえずは警察は目下の容疑者として追うわけなのですが、ポアロさんは納得が行かない。詐欺を行う犯罪者ではあっても殺人者ではないだろうと言うわけです、それはイコールではないと。
そしてミス・グレーは公式には最後に彼女と会話を交わした人、になるのかな?


正直、顔が潰されていた理由も納得がいきますし、すごく大胆な計画だとは思うんですが、、、別に殺さなくても、とやっぱり思うよなぁ
ところでポアロさん、なんか変わった方雇いましたね。また出られるのかしら?