「人間の安全保障」アマルティア・セン

私が欧州に関してほとんど知識がないのは、私が生まれつきに(多分遺伝)組織化硬直化したものを理解することが出来にくいという個人的な事情に寄るのですが、それでもまあ、一旦入ってしまうと中の“ルール”によって判断することは避けがたく。
なんというか本を読みながら胸が痛くて堪りませんでした、数ページに一度直撃が。
しかも私、アジア中心だったんで歴史的に「西洋発祥の制度」ってほとんどないこと知ってるはずなんですよね、別におかしなことでも劣ってるってわけでもなくて、世界全土から見るとかなり新しいんですよ、ヨーロッパ地域の発展(技術は半々くらいかな)。
アメリカで発祥した技術が少なくてもちっとも恥ずかしくないように自明の理。


自分たちが持っている知恵だけど東洋に“恵む”もしくは、西洋の知恵だから“拒む”っつー考え方からしてどうよそれ、と言われたら頭が重くて上がりません。民主主義の原点が町村内全体会議だとしたら、世界の半分くらいがその方式だったよなぁ。。。
(私の知る限りでは寡頭制や専制はもう半分くらいかな、この辺は地位そのものが規定されているかどうかでわりと簡単に判別出来ます、だいたい生活スタイルで決まる。)
で、その西洋人たちが宗教によって人を分類しようとしていることを非難。
宗教もその人の一部だけど、あくまで一部を強調しすぎてどうするのかと、対立を煽ってないといえるのか? と。んで、「人権」てものを形あるものとか、完全無欠なスーパーマンじゃなきゃいらないよ! という態度もどうなのかと、努力目標だろこらと。
そして東洋も東洋で軍事偏重してる場合か貴様ら、と嘆いておられます。
(こんな物言いしませんが、核兵器がどんだけ魅力的なのかという実証例が...orz)
インド(英連邦)のノーベル経済学賞の方から見た、歪んだ世界の本でしょうか。