「黄土を拓いた人びと 生活の世界歴史2」三田村泰助

正直、この本の一冊めが古代オリエント(エジプトが主ですよ)の本だったのと、またいかにも初期っぽいタイトルだったのですっかり勘違いしていたのですが、ほとんど中世だよねぇこれ、というか、中国の時代区分って微妙にわからないんですが、明から近代が始まる、という説にはびっくり。てことは、アヘン戦争からが現代?
(あちらは基本的に文化大革命の終了と訒小平の登場にて現代としてるようですが。)
わりと文化史や政治関係についてはぽちぽちとやっていたつもりだったんですが、中央を遠く離れた義賊やら政府による塩の専売に対抗した「安価で良質な塩の密売」とか、、、って適うわけないじゃないですか、周囲が庇うに決まってるじゃないですか反省しろよ! 各地のファッション事情やらそれぞれの都市の事情とか結構面白かったです。
なんか、妙に気軽に動いてる気がするのですが、スパンが長いんですよねこれ?
一つの王朝がだいたい2百年くらいなんですが(実際、民衆もそろそろだな、とか思うらしいですよ、んで全国的に流民が発生、王朝の内部から崩壊)(権力の頂点もかなりころころと入れ替わります)、語られてるとあっという間というか、あまり変化がない。
んで、変わる時は一瞬なんですよねぇ、またw


あと、ちょっとまとまっていたところでは法律の歴史かなぁ、宋で一旦完成して(金は異民族王朝ですが中国王朝の伝統を踏みましたよw)、元で必要ない部分がそぎ落とされ、再度明にて法律としては完璧になったものの、今度は体制がいまいちだったという。
そして知ってはいたんですがあれですよね、道徳的な側面強いんだよなぁ、政治に。
農民が労多く益少なく、知恵のない身分とされながら、でも中国では彼らが常に国を左右してると思うんだよなぁ、文化を大事にしてる国なのになんでだろうね?