『アニマル・ナイトメア:動物恐怖症』#5 ネコ

ここまで見てきての始めての治療失敗例だったのですが、というか、大概人間にとって縁が深い猫ですが、その恐怖心ってのは歴史に裏付けられた正当なものといえるのかもしれませんね。しかしまあ、猫好きな人ってのは下手するとそういう野性味を失ってないところこそが好きだったりするから話は平行線になるだろうなぁ。。。
ちゅーかこの男性、確かに症状の緩和自体の役には立たなかったんですが。
どちらかというと猫が怖い自分自身を恥ずかしいというか、みっともなく思っていたのではないのかと思うのですが、「もう猫がボスでいいよ、あっちが強くて」というふうに完全に状況を受け入れて開き直っていたので案外苦痛そのものは軽減されていたかもね、と日本人の私は思います。欧米の人ってどちらかというと恐怖心を自分がコントロールするところまで持っていきたいのではないかと思うんですが(どちらも民族性の問題であって、どちらも有利に働くことも不利に働くこともありますかと)。


今はトラック運転手で猫好きの恋人(あああ)持ちの、どちらかというと巨漢である彼は、しかし最初のきっかけとなった時点では5歳。夜家を抜け出したところ猫に執拗に狙われ、傷は治ったもののそれ以降猫が怖くなったという経緯を辿ってまして。
要するに完全に事態を自覚してるタイプ、それが実は間違いであることも当人わかっているでしょう、あれだけ逞しく育っちゃったらねぇ。で、彼の“不安障害”に対して行なわれたのは暴露療法という(行動療法の一つらしいです、全部用語知らんけど)(メモった!)、まあ要するに猫を徐々に近づけていくというものだったのですが。
傍から見てて辛そうでした、恐怖を源泉に様々な感情を引き出すというのがその仕組みなのだとか(疲れるよなぁ)。ところでお医者様の猫には火を付けちゃ駄目ですよ?