「遠くて近い国トルコ」大島直政

日本がなんで“金づる”とナチュラルに思われてしまうほど金を持っているのかは正直わからんというか、国際関係をやっていくうちにむしろ「ここまでとは、、、」と思わされてしまうほどなのですが、そうなると“親日国”という言葉にどうしても微妙なニュアンスが加味されてしまうものですが、なんの見返りもなくても日本を好きな国もないでもなく。
トルコの人のガチっぷりは密かに旅行者の中でも有名です。
ものすごい勢いで名指しをしてくるらしく、イメージアップも特にないものの、イメージダウンも特にない国ですし(ないよ!)、今も維持されている模様ですよ。


それはどうも、アジアの中、一人近代化の道に成功し。
ロシアを制し、そして第二次世界大戦で世界を敵に廻し(降服が最後だったんで)、その後の経済復興がすざましかったのだ、とよくよく聞いてみると美化もなく概ね本当のことで(あと、二国間の直接のエピソードもあるんですが、まあこれは割愛)。あー、マイナス・イメージないとわりと立派な国なんですね、日本って。
現在のトルコの方向性を決めた、ケマル・パシャという方も日本贔屓だったそうな。
この方のことをトルコ人はお父さんとも呼んでいるのだとか。
とはいえ、その変わり、どこかに大切なものを置き忘れてきてしまったのではないか、ということを筆者さんは考えていて、これから発展していくのだろう(最初の近代化は、日本だけが成功で失敗した国のほうが多いのだとも言われます)トルコの人たちに対し、なんか親心のような気持ちで忠告をしていますが、よく意味がわかってもらえないらしいw
今はEU加盟にクルド人キプロス、ギリシャとのいざこざと少々物騒なイメージはありますが(この本はそれ以前の発行)、人は優しく地味豊かないい土地です。