「オーストラリア−多文化社会の選択」杉本良夫

なんでもオーストラリアの移民率はイスラエルに次ぐ世界二位、ああ、それは実質的に世界一でいいんじゃないでしょうか(無意味に微妙な言い回しすんな)。
とにかくまあ移民の国で、私イタリアやギリシャの移民って正直始めて聞いたんですが、この人たちは自分たちの言語が通用する大コミュニティを作り。イギリスや(海越えてるけど)隣国のニュージーランド、カナダなどからはあんまり制度が違わないとかでかなり気楽に行き来したり。二重国籍を認めている国との国籍取得率も高く、日本なんかは二重国籍が無理なんですがそれで生活に困るようなことは特にないのだとか。
そしてオーストラリアの公用語、と言われると一応は英語なんですが、はて? と首を傾げるようなことになってしまうのだとか。だいたいそもそも、イギリスからの移民で出来た国なので(一旦原住民問題は置いといて)、西洋寄りの政策を取り続けてはきたものの、はっきり言って地球の真裏のイギリスとの縁なんてどう考えても報われず、もうこの際、アジアに属しちゃおっかなー、というようなことも考えておられるそうな。
そして政府の意思を無視して“マルチカルチュラリズム”にまい進してきたのは国民そのものじゃないかなぁ、と思うんですが、国民の比率が変わったらどう足掻いても政治家の意思なんて通るわけないよなぁ。んで、GDPは高くはないものの、どうも一芸の持ち主が多いらしく、父親が腕と材料のみで家を建ててしまい家具も作る、車も修理出来るし教えてくれるところもたくさんある、キャンピングカーを買って安価な旅を、長期休暇が保障されたシステムの中で楽しんでいるのだとか。
その上、所得が高ければ高いほど家事をやる男が多いとかw 性マイノリティ差別も少ないし、ただ、アボリジニの問題は無視出来ませんけどね。オーストラリアの原住民を特に指します。世代の1割浚っておいて「大袈裟だ」はないでしょう。。。