「「化かされた古狐」亭の憂鬱」警部リチャード・ジュリー2、マーサ・グライムズ

間違って3作めを先に読んでしまったのですが、ロンドンの警部リチャード・ジェリーシリーズの2作め、あと元伯爵(その他諸々)のメルローズ・プラントも前作と同時に出てきているのですがどうも次の話からはかなりしれっと出てくるようです、なんで事件現場に連れてっちゃうのかもよくわからないし、なんで行っちゃうのかもわからないw
(読者もメルローズが魅力的だから見逃してるのであって、多分わかってないww)


とある準男爵、地域の名士のパーティにて、「その家の係累者」であると主張していた女性が殺されるという事件が起き、まあ、そこに順当に呼ばれたのがジュリー警部。もともと招かれていて事件のあともむしろ心強い、とやってきたのがメルローズ氏。
まあ、1作めや3作めなどと違って当該の事件は錯綜していないのですが。
主になんというか、関係人物たちの過去がひたすら隠されていて、ジュリー警部がなにを見当違いなという視線を受けながらも一本ずつ糸を解きほぐしていって始めてわかった情景は今まで読んだ中では一番納得の行くものだったかなー、という印象なのですが。
なんか正直、もうちょっと田舎っぽいごたごたが欲しかった気もするというか。
あればあるで混乱するんだけどね、自分で自分が不思議。
そして事件を解決する傍ら、母親に捨てられてしまったバーディ少年のために、事件とほとんど同じ情熱(聞き込みと勘違いして読んでいたとも)で当たるジュリー警部は素敵な気もしないでもないんですが、若干職権濫用な気もしますまあ許しますが。
メルローズさんは今回は完全に捜査もどきでうろうろと動き回っていて、メモで遊んだり自分が疑う相手の部屋を物色したりとやりたい放題。止めなくていいんだろうかと思った私は間違ってないですよね? 可愛いからまあいっか。