『建築の世紀』「江戸前」ビルディングの粋(旧太洋ビルディング、近三ビルディング)

東京神保町の一画に、まだほとんど商業ビルなんてものがない時代に建てられたのだという“旧太洋ビルディング”(現・丸石ビルディング)。
この辺は通っていたので近くのレンガ塀なんかに見覚えがありますが。
ちょっともともと古い建物が寄り集まってるんですよね、このビル自体はともかく、少し雰囲気が違うので近隣の人もなんとなく認知しているんじゃないのかな。今もほとんど手を加えるようなこともなく、当時のままを保っているようですが現役で。
この番組に出てくる建物のほとんどがなんかしらの文化財指定を受けているのですが、国のものとなると結構重みがあるのではないのかしら、有形文化財なのだとか。


昭和6年、となると、ああ、複雑な時代だなぁ。
けれどまだ戦乱がどうのというのが骨の髄まで沁み込んでいたわけでもなく。
上の大洋ビルディングはちょっとイタリア建築のような趣があり。


もう一つ、この回で扱われた同じ年に建てられた“近三ビルディング”(こちらは建てられた当時が旧森五ビルというのですが、持ち主が同じ、というか直系のご家族だからかな? 新しい名前で紹介されていました)。
地味ぃな実用的な外見(でも真っ黒ですよw)の一歩中に踏み込むと極彩色のドイツ製のガラスモザイクで天井が彩られ、梁の懲り方なんてのはちょっとイスラム建築を思い起こさせたなぁ、あくまでどちらも正式に「そう」だというわけではなく。
それっぽいというだけなんですが、だからこそ、日本人の好む実用性はあくまでも喪われてない、という気もします。ライオン可愛かったなぁ。