「キルギス大統領顧問日記−シルクロードの親日国で」田中哲二

さて、サブタイトルに“親日国”という表現はあるのですが、正直にこの本の中でさえも徐々に目減りしていくのを見て果たしてそう受け取っていいのかどうか迷うんですが。まあむしろ、この田中氏の大統領顧問要請が最高潮でその後に波が引いた感じ?
国連から派遣されて殺された方がその道で高名な学者さん(日本人で探したら他に全くいなかったらしいんですが)、この地方で邦人誘拐事件が起これば一緒に浚われるのはこの田中氏の元通訳、選任外交官が事実上存在せず。
ほとんど彼が現在も外交事業をボランティアで肩代わりしているような状況では(日本銀行の人でIMFからの派遣なので外交筋関係ない;)、国として信頼するとかしないとかそんなレベルに達しているような気もしないでも。
それなのにODAの有償資金流入は断トツにトップです、日本が。なんなんじゃ!
というか、日本でもう少し早く「大統領顧問」をマスコミでも使って盛り立ててれば、、、という気がしないでもないんですが、それもそれでなんか嫌だなぁ。


旧ソ連邦の中央アジア、日本人とは遺伝子的に近いらしく。
韓国・ドイツは戦争以前の事情で住民がいて縁が深く、アメリカの資本も入り、ロシアとは今も関係がどうにも薄くなりません、まー、ロシア人いるしね。近隣の国とは付かず離れず、ちょっとトルコにも近いような政治関係から微妙な立場らしいですが。
忘れてましたが中国には物理的に近いです、怖いです、存在感だけで怖いな。
この本は本来の仕事や大統領顧問のことも語ってはおいでなんですがどちらかというとキルギスそのものの本、様々な影響を自然に受け、それをむしろ強みにしていけたらいい、日本の援助があれば、と望まれる気持ちもわかるのですが(日本の性格が...orz)。