『美の巨人たち』安井曾太郎「婦人像」

安井曾太郎−Wikipedia
(1888.05/17−1955.12/14)


商家の息子に生まれて商業高校に行ったものの、中途退学で聖護院洋画研究所(のち関西美術院)とゆーところに入学。“デッサンの天才”と呼ばれフランスに留学、今までの写実主義を捨てるほどの感銘をセザンヌから受けたんだそうですよ。
なんかうにょん、とした線の人ですねぇ、すみません、、、後期印象派の方です。
7年ほど滞在していたのち、第一次世界大戦をと体調の契機に帰国。


しかし日本に帰って来ますと、ヨーロッパのからっと乾いた気候に油絵と、強烈な色彩はよく合っているものの。日本の湿度の強い風土では色はぼやけ、留学中に確立したはずの手法で描く物がなかったというジレンマに陥ったらしーです。
なんか15年ほど。
その苦悩中に描いた絵も拝見しましたが、なんつーか、中華?
赤いラインの入る白磁の壷に、色とりどりの鮮やかな菊ってな感じだったなー。


そして彼が苦悩の末到達したというのが和洋折衷。
得意のデッサンで緻密な下絵を描き、デフォルメを施すというセザンヌな手法に、使う色は原色に白を混ぜた中間色。そうして作られた淡い色のモデルを浮き立たせるために背景には白と黒のモノトーン。
和洋折衷の全く新しい肖像絵を完成させたのだと絶賛されたのだそうです。