「ローマは一日にして成らず(下」ローマ人の物語2、塩野七生

基本的に、対外的には戦いの主流がエトルリア人(そもそもの併合政策のきっかけになったザビーニ族の次に同化された民族でもありますね)からサムニウム族(山岳民族でゲリラ戦法で、正直ローマ側は舐めていたわけですが、相性の問題なのかめちゃくちゃ強かった)にシフト、というより、圧倒されつつあった周辺都市が勢力を盛り返し。
ギリシャ系の貿易都市(スパルタのポリスかい;)ターラントとの戦いでは、天才軍術家の一人として数えられるエピロス王のピュロスが雇われたそうですよ。苦戦するかなー、と思ってたらターラントが高い金出して呼ぶだけ読んでおいて、遠く離れた地で苦戦する彼にほとんどバックアップをしなかったらしいという。
(そしてピュロスとローマとの間ではフェアにいろいろ行なわれてたようですよ、ローマって信義見せられた時に裏切るってこの頃特にほぼないよね。誰に対してもね。)
んでまあ、ターラントはその後滅んだそうです、、、あー、現代日本人にはまず感覚的にわかる人少ないんじゃないかと思うんですが、戦争で滅びるものなんだなぁ。


で、国内では貴族vs平民が延々延々と争いあってはいるものの。
どちらの側もまた、外敵の前にただいがみ合ったり、責任から逃れようとしたり、サボタージュするようなこともなく、また争いはひっきりなしであったため、ぶっちゃけましてこう着状態が長いこと続きまして。
しかし、それを裏返して考えると長い時間を掛けて、どちらにとっても納得の行く結論を見つけ出したということになるのかもしれないな、と思えないでもないですね。
一進一退(貴族側も確かに一時凌ぎとか酷いw)(それでも制度は前進するよね)の攻防の中で、徐々に制度が制定されつつあり、じきに完成する、という辺りまでかな。