「日本の私鉄10 東武」カラーブックス・第2シリーズ、花上嘉成/諸河久

同じカラーブックスの第1シリーズ(便宜上)から10年後の1991年刊行で、とりあえず東武東上線と今のメトロ有楽町線との乗り入れ開始からちょっとずつ車両が新設されるようになったとのことでなによりです、うん、車両デザインがどうこうとか私は言うつもりもないんですが、作る余裕とかねぇ! というのは傍目に少し心が痛みます。
ただ、観光用の特急は昔からちゃんと作っていたみたいですね。
なぜコンパートメント(個室)の写真にこんなにも何ページも割いているんだろう、とも思わないでもなかったんですが、純粋に豪華だったです。あんなの寝台特急とかでしか見たことないよ、しかもグレード上めの。
なにかこう、見くびっていてすみませんでした、稼ぎ頭には注ぎ込むんだね。
伊勢崎線がなぜか主に東武の母体と呼ばれていて、なんでそんな表現なんだろう? と仄かに思わないでもなかったんですが、ああうん、微妙に本線っていうには違和感があるのかもしれない(位置的には中心なんだけどあくまで運行上というか、メイン系統っていうと下手すると東上線だし印象が強いのは観光ラインである日光線みたいだし)。
あと、東武って第3セクター形式の鉄道にも関わっていたんですね、私鉄の新会社って運賃系統が違ったりしてあんまりいい印象がなかったんですが、会津地方にとっては明治以来の三代の夢である鉄道、ということなので、多分不満とかそんな問題じゃない。
うん、すみません、ちょっと東京西部の人間は普段が傲慢かもしれない...orz


前回の本と比べてまず成立過程から語り初めて特急、それから各線の特徴、とかなりすっきりした印象になりましたが、まあ、後半の通勤用車両のかつかつは仕方ないか。
本線が1ページに3路線まとめて詰め込まれた鉄道会社って多分他にないんだろうな。