『美の巨人たち』高村光太郎 彫刻「手」(日本)

高村光太郎−Wikipadia
(1883.03/12−1956.04/02)


まあ多分、すでに何度か扱われてると思うんですが高村光太郎
好きだろうが嫌いだろうが、存在感というか無視できない人っていますやん、というか、概ね誰が知ってても教養という気がまるでせず(知らなくても恥でもないけど)、同時代の芸術家や下手したら作家でも好悪どっちでも名前が出てくる天才肌っていうんですかね?
ちなみにこの≪手≫、昔直接見たことがあるんですがその時点ではどう見てもそっくりでした、ええ、非常に指の長い特異な手だということは知ってますが、なにを隠そう手を描いて「ありえない」と減点された過去の持ち主です。
そして現在の手と見比べたら私のほうが指が長い。
正直、気持ち悪いです、伸びたのか指、伸びたのか、当時成人してたのに。。。


高名な仏師で彫刻家の父を持ち、しかし万博に出されるほどの評価を当り前に浴びる父は自分のことを職人だ、と言い張り。どうもこの光太郎氏は自分の芸術家としてのアイデンティティに迷うこともあったようですが。
智恵子という妻に出会い一つ目の≪手≫を作り、妻は狂死、作品は戦災で焼け。
そしてなにもかもを失ったあと、もう一度≪手≫を作り、そして最晩年にもう一度作ったのが表題となった作品≪手≫。正直、立ち直るためのきっかけとして必要だったのでしょうが2代目は少し弱弱しかったのでなにより。嬉しいですよ。
誰よりもなによりも芸術家です、人生そのものも。慟哭もなにもかも。