『美の巨人たち』ティツィアーノ「ウルビーノのヴィーナス」(イタリア)

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ−Wikipedia
(1490頃−1576)


正直こう、“ヴィーナス”という単語を聞いた時に即座に女神と結びつかず。
本当に実感したと言えるのは下手をしたら上のWiki項目からこの作品の元になったと言われているジョルジョーネ作≪眠れるヴィーナス≫を見た時にやっと、とすら言えるのかもしれません、あー、15世紀だと神話題材以外で女性が描けなかったのか;
(なのでわりと、ポルノ紛いの作品とかもあったりするわけですが。)
しかしこう、裕福そうな一般家庭の一室のベッドの上で全裸で横たわり、後ろの部屋には小間使いさんらしき人影が、という作品が「美の女神」って言われても! としか思えないのは本当に私だけが悪いですかこれ、、、とはいえ、元作品のヴィーナスは野外で目を伏せて転がってるだけでちゃんと女神っぽく見えるしなぁ。
これが元、という前提だと確かにそんな問題があるように思えないものかも。
うーん、多くのパトロンを抱え、90近くまでの長寿を誇ったよ、というのもわかる気がします。世渡りっつーか、言い訳上手いっすね(そんな解釈)。
でもこう、番組でも「媚びるのではなく、支配する目」とも言われていましたが、品のない気はしないから、ある意味で女神としては間違ってはいないのかなぁ。確かに含みがあると言われればあるようにも見えるし、無垢と言われれば無垢にも見える。
そもそもとあるパトロンの、ほとんど幼くして嫁いできた少女の、少し成長した頃の姿がモデル、どんなドラマがあるんだろう、とはやっぱり考えてしまうのですが。
(そんな不幸ではなかったかな、心は強そうだw)