「百貨店サバイバル−再編ドミノの先に」田中陽

そもそもこの本のテーマが「業界再編」なこともあって、まあ、参考にしたくなるというか尊敬したくなるような立派な百貨店がそうそう出てくるというわけもないのだけれども(個人的に伊勢丹は、業界内部からは素晴らしく見えるのかもしれないけれど、あれは消費者目線で見るとちょっと気味悪いw マーケティング部分は掛け値なしにすごいなー、と思ったんだけれども、メンタルまで含めてマニュアル化されてるみたいな)、中で出てきた大和富山に関してはちょっと感動したなぁ。
かつて戦中の空襲にあっても奇跡のように無傷で残り。
建て替え時期になって、その存続を周囲が不安がる中で、近くの土地での経営続行の宣言をし、「大和富山さんが残ってくれるなら採算は度外視!」とまで言い切られて、百貨店までへ道の商店街への出店希望が引きも切らないというお話。
そこまで見込まれたらさすがに見捨てられないですよね、というか、ここまで大事にされていたらそんなに悲観することもないような気がするw
どうでもいいんですが、大和富山って店名+地名なんですね、地名が先に来ることが多いような気がしていたのですが、地域性によるのかな?


他に伊勢丹三越へのアプローチ(伊勢丹のシステム導入が経営提携の条件なのだとか)、親会社の電鉄が合併してしまったので、いざ顔を合わせてもお互いのことを知らない、というところから始めた阪急と阪神(本店の建て替え時期が近いし、得意ジャンルが全く違うから、ひょっとしたらいいかもしれないと思ったようでw)。
あとえーと、大丸と松坂屋ってどうだっけ、資産認定で揉めたんだよね。
高島屋は孤高、西武とそごうはわりと有名みたいですね、他で読めるかな?