「イエメンものづくし−モノを通してみる文化と社会」佐藤寛

この本自体は土地の風俗を独特の物や食や習慣を通して語る、という本で、あまり興味のない分野の話は退屈でもあったのですが、全体的に総括的で良かったんじゃないかなぁ、とはいえ、服の話は実物見ないとピンと来ないんだよなw
えー、あと歴史としてはイエメンというのは、イギリスとオスマン・トルコが勝手に分割統治していきやがりまして、とりあえず頑張って独立→統一してみたものの、微妙に風土が違うらしいんですが、お互い口頭で馬鹿にしあうくらいで特に紛争が続いてもいないしだいぶんマシかと思います。
前提がどうかしてんじゃないか、とか言わないで下さい、平和が一番です!
というか、非常に牧歌的な国だという印象があったのにわりと深刻な紛争を経ての平和だったということが正直大変ショックでした...orz


主に他文化から見て興味深いのは独特の風習を持つ北イエメンではないかと思うのですが、カート(覚醒効果のある葉っぱ、習慣性等健康への害は低いそうですが大量に口に含むので見た目が悪いw)(そして仕事中に噛んでたらムッとされるのも仕方ないかもなぁ)とか、ジャンビーアって独特だよね。湾曲した短剣でこれ持って踊ります。
かなり古いイスラム国らしいんですが、その前からの伝統だよね、他で聞かないし。
そして最近まで景気のいいサウジアラビアに出稼ぎに行ってたそうです。
よくその辺のところはわからないのですが、格式という点でイエメンのほうがなんでも地位が高かったらしく、格下の国への出稼ぎというのはかなり屈辱らしかったのですが、数年の出稼ぎで祖国で一生暮らせるのですが、、、背に腹は変えられませんね。
あ、日本車大活躍は密かに嬉しかったです、オーバースペックも役に立つんだなぁ。