「多摩の鉄道百年」野田正穂

まず“多摩”というのがざっくばらんに現在の東京都の23区以外、ただし、多摩群が東京市(当時)に編入されてしまったので若干地域がズレることになります、なんと言えばいいのかな? 山手線より西というか、境い目はあの辺です、まあ乱暴ですが。
(一種の古名なので、多少の曖昧さは仕方ない部分があります、“武蔵野”なんてのもそうだけど地名として残ってる場所よりだいぶ大きいよね。)
で、百年というのがいつくらいからかというと、今のJR中央線が開通し(地域初)、なんとなく土地に鉄道そのものへの馴染みが出来てからという感じかなぁ。
少なくとも、中央線開通以前の交通についてとか苦労とかはメインではなかったです。


というところを書いていて思ったのですが、まー、これだと本の内容がかつての路面電車であった京王電鉄ばっかりになったのも、ある程度仕方ない面があるのかなぁ、と少し。
他は西武鉄道の一部、小田急電鉄の一部、砂利鉄道であった南武線や青梅線(私鉄→国有化です、中央線もそうですが)、セメントを運ぶために作られたという五日市鉄道、それぞれの鉄道会社の経営状態を示すために多少他の鉄道も名前やエピソードが出てきていたりもしましたが、だいたい面子はこんなところで、とりあえず京王が超目立ってました。
まあ、ビルは建てるわ砂利採取跡で施設は作るわ、八王子近辺で支線作って国鉄と喧嘩したり、延伸関係でがたがたしたり、電気事業がやたらと手広くて電気業界にインパクト与えてたり、とやりたい放題してる挙げ句にあれです、当時は戦前で他社の元気が。。。
今はあまり派手な印象がない鉄道会社なんですけどねー、地元では強いなやっぱり。
観光産業そのものは規模は小さいのですが、中央線と、当時は別会社だった西武系鉄道会社の三つ巴などがちょっとw でもまあ、多摩って観光はやっぱり弱いよねぇ。