「都電荒川線歴史散歩」史跡をたずねて各駅停車、鈴木亨

都電荒川線というのは都電41系統の中の唯一の生き残り(実は王子を挟んで二つの路線だったようですが)三ノ輪橋からJR京浜東北線の王子駅を貫き、あとついでにJR山手線の大塚駅前(よく見たらどういう名前だこれは、バスかw)を通り過ぎて早稲田へと通じる、正直こうして並べられてもどう使ったらいいのかさっぱりわかりませんが。
途中に巣鴨、飛鳥山雑司が谷、鬼子母神、学習院下という駅名があるところを見ると、ああまあ、どっかから乗れたら十分使えるのか、と思わないでもなく。
この本を書いた著者さんもそもそも鉄道には特に興味がなさげな内容なんですが(そういう傾向のシリーズみたいですね、鉄道の目的地とか事故とか建設途中の苦労とかの方向には興味があるようですが)、寺だの史料館だの神社だのが盛りだくさん、新撰組に振袖火事の現場だの忠臣蔵堀部安兵衛縁の地だの、1駅とか2駅の間に実にエピソード満載、なんというか普通の観光地って感じではなくてあくまで風物関係ってところがいい雰囲気ですね、自分で廻ったらちょっと大変そうだけど、これ、詳しい人と行くんだったら面白いだろうなー、私も多少は歴史わかるほうかと思いますが、扱われてるものの知名度が高いので実際に行ってみるというのもいいような気もします。


てか、途中で出てきた新吉原ってどこだっけ?
ああそっか、この本の中で五街道と江戸四宿というのが説明されているのですが、その五街道の一つ中山道が王子道と交わっているのが荒川線の庚申塚の近く、それほど離れてないところに江戸四宿の中の板橋宿(まあ宿屋街ですね)がありまして。
この手の場所には飯炊き女の名目で遊女が置かれていたんだよ、という話なのか。
あと、王子駅で分断された路線の話も面白かったです、荒川線楽しげだなぁ。