「やさしい鉄道の法規−JRと私鉄の実例」交通ブックス108、和久田康雄

まあなにが読みたかったって明治から昭和初期くらいまでの私鉄免許認可に関してなんですが(戦後のは実は地味にわかるんですが)、んー、正直ここでいきなり読めるとはあんまり期待してなかったんですが、関係する記述を読む手助けにはなるかなぁ、とか。
どっちかというともう少し実例が多かったら楽しかったかもしれないとか。
JRが今でもかつての赤字の関係で私鉄とは一線画している辺りとか、かつての営団地下鉄(今の東京メトロは株式非公開ですw)がなんで公営とは違う存在だったのかとかが、実は法律の面から見ても違うんだよ、というのは初めて読みました、そうだったのか。
あと主な分類として軌道って呼ばれるいわゆる路面電車があるんですが、こちらも含めて統合されたり、事実上の普通鉄道を軌道法管轄から地方鉄道法へと切り替える措置が行われていたり(大手私鉄なんかだと自主的に行ってたみたいです)、とか、言われてみるとなんとなく想像が付くものの、あ、こうなっていたのか、と地味にいろいろ。
さすがにこの本を鉄道マニアよりレベル低くて手を出すとは思わないんですが、それでもある程度幅広くしてからのほうが良いような気もします。
ただ、この本自体はそんなに難しいわけではないんだけどね、その記述が現実のなにを指しているのか、ということまで説明してくれてないので自分で結び付けてく感じです。


鉄道に限らないと思うのですが、どっちかというとやっぱり法律が先にあって、というよりは現状に合わせて法律を合理化したり一本化したり、というほうが多いみたいですね。鉄道だとそもそも一つの事業事態が結構大きいしなぁ。
法律ありきなのは車両に求められる性能とか、鉄道事業を行うにも買収するにも特別な措置があるとか辺りかな。あと第三セクター系や私鉄への補助金の話もぽちぽちと。