『知られざる大英博物館』第2集 古代ギリシャ“白い”文明の真実

そういや日本でも昭和レトロブームというのが地味に数年前からあって、街並みを再現したなどという触れ込みで独特の黒っぽい木目、剥げた看板などがメインになっていたりするんですが、「あれ、単に古いのがああなっただけで当時は原色が主だったよね?」という指摘を一度見て以降、なんとも複雑な気分になってしまうようになったんですがw

(逆に川越とかの“本物”を元に再現してるんだとそうもなるよなぁ、としか。)

ほとんどそれと同じような構造になっていたのがこの回、大理石の白い肌が美しく、ギリシャ文明そのもののイメージを形作っていたと言えなくもないギリシャ彫刻も、あくまで色が剥奪しただけで当時は着色されていたんだよー、と言われると。

小江戸よりはショック度合いが上ですね、正直、てか直ってないよねイメージ?!

そもそもこの「白いギリシャ」のイメージはどうも当時の大英博物館やら、ヨーロッパ全土の政治意識とも絡まってる…んでしょうね、要は肌の色っていう。あとから見ると馬鹿みたいに、なんか貶めてるみたいに見えるかもしれませんが、当時の認識ってほとんど全てそんな感じだったからな、そこだけ責めても仕方ないとしか言い様がない。

大英博物館でもギリシャ彫刻から色を洗浄し、わざと白くしたものを展示していたということが発覚してしまい、大騒ぎになった、という一大スキャンダルが残ってるとのことなんですが、博物館史としてはスキャンダルなのかもしれないけど、戦争とも絡むような遺跡発掘を時々目にして来た身からすると、記録残してただけでも良心的というか。

こういうこと、多かれ少なかれ近代以前から当たり前みたいに起こってたからな。

 

なんだろうね、非難批判も多い大英博物館なんでしょうが、言葉の通じる、罪をもせめて記録として残すって考えると、やっぱりそれはそれで偉大だなぁ、と別の意味で。