『現代南アジアの政治’12』#5 国内政治とインド社会

どうもこの講義ってなかなか頭に入ってこないなー、と感じていたんですが、この回だいぶわかりやすかったですね。22の州が1960年代から何度かの改変を経て言語で分割されていること(なので州の公用語が制定されている、ということになるようです)。

それ以前にカーストが存在し、その中にも階層と階級があるよ、という話。

カーストは現在はないという建て前なものの、結婚や社会階級としては残り、ただし、特に最下層の不可触民とが上の階層、最上層とも衝突することは珍しくないようです。というかもともとカーストはインド社会そのものを一つの歯車として動かすための仕組みでもあったようなんですが、どっちかというと今はそれぞれのカーストが利害集団として動く側面のほうが強くなっちゃってるみたいですね。

 

で、宗教の話としてまず8割がヒンドゥー教徒であるという国の構成があり、民族奉仕団(RSS)を中心とするサング・パリワールの中にインド人民党(BJP)、世界ヒンドゥー協会(VHP)などが属しているのですがその運動主体がヒンドゥーナショナリズム

特にインド人民党は1980年代後半から1990年代に掛けて躍進する際、ヒンドゥーナショナリズムのイデオロギーを用いたそうですよ。が、良いことだけでもなく1992年12月にウッタルプラデーシュ州アヨーディヤーにてモスクが破壊される事件が起こり国内13%(しかし1億人以上)イスラムと衝突。

だがしかし、イスラム教徒のみを支持基盤とする全国政党が存在しないため、彼らはインド人民党に敵対する党に投票する結果に、ああ、なるほど逆に重要な浮動票なんだ。

指定カースト、指定部族に留保制度という優遇措置があり他にも「社会・教育的後進階層」をOBCと既定。若干の社会問題ではあれど、有効な手段だとされているそうです。