「淀橋浄水場史」東京都水道局

新宿西口(西新宿)の正面にかつて淀橋浄水場という巨大な浄水施設があって、というのはこの辺の人間にとってはわりと自然に知ってることなんですが、遠くの人にとってはどういうものなんだろうなぁ、今は都庁になってたり、京王プラザホテルとか建ってたり、ヨドバシカメラなんてのもひょっとして名前ここ由来なんですかね?

(新宿は甲州街道と青梅街道が通ってて玉川上水が近くにあって、高島屋の辺りはもともと貨物駅があって、内藤新宿がってなんか新宿ってそういうこと聞く土地なんだよね。)

 

なんでも日本の水道の中では6番目の開業らしいんですが(広島よりは建設は早かったよ! とか言ってたけどww)、ほぼ施設等々現役のまま、さすがに新宿駅のこんな近くにってことで限界を迎えての東村山の地への移転を迎え。

この本を書いた時点で跡地の公開入札したけど条件も整ってないよ! とか言ってるのでえらい急いで作ったというか、本当に思い入れあったんだなぁ、としみじみ。初っ端から「普通なら浄水場単位で単独の本なんか作らないけど淀橋浄水場は別格」みたいな宣言も見られます。正直もうちょっと待ってから書いても良かった気はするけどw

土地の利用の話などが結構地元に絡んでいるので(中央線の前身の甲武鉄道に別線を作って貰ってたよー、とか、東京市電のストライキの時に水道局が頼まれて電車運転しに行ってちょっと恨まれたとかえええ?! な内容も)、地名なんかがわかる人にとっては面白い部分もあるのではないかと思うんですが、さすがに代表的な浄水場だけあってほとんど水道の歴史そのものだな、という内容でもあるような気もします。

関東大震災に新水路の建設、戦中には工事も出来なくなり、戦後には消毒薬の使用を進駐軍から言いつけられていたりとか、全体的に誰でも読めるんじゃないかな?