『八重の桜』#18 尚之助との旅

前回くらいまでさんざん「メタ視点」を嫌ってはいたんですが、正直、やっぱり勝海舟とか、覚馬お兄ちゃん(て私、なんて呼び方続けてるんでしょうね? 八重さんの幼少期の時は疑問なかったんだけど、まあ耐えられなくなるまで続けます)の視点で語られる日本の情勢みたいなのはいいと思うんですよね。

特に今回の西国が強いのは長崎貿易の存在が大きく、彼らに鉄砲を買い漁られると到底幕府や会津では太刀打ち出来ない、というのは実にわかりやすかった。ほとんど一言で大まかな日本の状況みたいなものが見て取れるのでありがたいです。

で、この場合の問題は、その強い長州やら、まあ薩摩は今となるとちょっと別なんでしょうが(少し前の時点で会津に味方した藩だからね)、国政に対して発言力がない、ということで、そうなるとクーデターが起こるのも当然というか、実力行使しかないよねっていう方向になるのも仕方ないんじゃないかって思っちゃうんですよね。

(勝さんはここまで言い切ってる、覚馬兄ちゃんは会津が基準だからかあまりその辺は考えてない気がします、会津こそ発言権がある藩なんだけど、なんも言わんからなここ!!)

 

ともあれ、下っ端に出来ることは戦の準備しかないので、鉄砲を買いに廻り、ただ、今一つの詰めで「時間」か「精度」かどちらを優先するかで会津が判断を誤ってしまう、というのはわかりやすい描写でした、時間を選択した長州側のほうが切羽詰ってるってことだ。

八重さんと尚之助さんらは、尚之助さんがやっと仕官が適い、いざという時のための砲弾の設置場所などを見て廻る旅をし、進言し、さすがに必要だ、と認められるものの金がない、というもっともな言い分。別のところに廻す必要があるという意味でしょう。

会津はやっぱり全体的に、どうしてもちょっとずつ遅い、そこが本来美点なんでしょうが。