「東急電鉄の世界-身近な鉄路の“本格派”雑学」トラベルMOOK

2013年4月の発行、ということになってるので刊行されてほやほやですかね、まああくまでムック形式なので雑誌と普通の本の中間。同じシリーズが存在するのかどうかはこの時点では不明ですが、正直この形式で読むのに最初が東急だとちょっとなぁ、というのが実感ですかね、雑学どうの、というよりわりと普通の鉄道本ですこれ。

一応「交通新聞社新書」を扱ってる出版社さんなんでちょっとは期待したんですが、もともと土地の事情に強い出版社さんでもないし、鉄道としては比較的独立してると見做される東急だから、あんまり面白いってこともなかったです、別に不足があるわけでもないけど。

(いっそ東横線が迷走に迷走重ねたり、やたらと戦時中に邪魔された辺りを語っても良かったと思うんですが、あんまり本が建設寄りではなかったのでそれも難しいか。)

要するにまず車両の歴史があって、続いて運転系統の話、と、それをもたらした路線の変化、とそれから各駅の話、で、東急の本って基本的にそうなんですけど、全部独立してるんですよね、この辺が。車両は車両のみ、運転系統は運転系統のみ、土地の話は土地の話、という具合に、ただ、ここの場合は沿線の変化が全てのきっかけになっていたりすることが多いので、他の会社みたいに歴史で語るのが一番相応しいと思うんだけどね。

 

大雑把に見てると、駅の名前が地名でないことがやたらと多いけど、それがそもそも土地自体の要求だったり、古地名ってことを強調してたり(一番多いパターンなのに東急だと少ないww)、そもそも周囲になんもないって話が多かったり、と結構特徴的。

かなり短いサイクルで変化するのも、鉄道会社そのものの柔軟性というよりは本気で土地のほうの発展が早いんだろうな、という気がします。てか東急って頭堅いと思う。

車両も駅も、略されず全てが語られてるので、珍しいものは見れるかな。面倒だけどね。