『八重の桜』#22 弟のかたき

正直個人的には勝海舟でなければ「江戸は救えない」とは特に思っていないんですが(どうも直情系のきらいのある長州はともかく、薩摩は馬鹿ではないように思えますので)、会津を救えるのは勝先生しかいない…! とは心の底から思ってます。

もうちょっと正確に言うと会津を止められるのは多分勝先生くらいしかおらん。

戦が始まれば会津は死に絶えるまで戦う、頼む止めてくれ、と声が枯れるまで延々と叫び続けていた覚馬さん然り、頼むどっかで折れてくれ、としか本当に言い様がない。

ほとんどなんの役にも立たない状況下で敵に突っ込んで死んで行った八重さんの弟の三郎も、感情の持って行き場を無くして荒れ狂う八重さんも。それぞればらばらで家族の死を泣く八重さんの家も、端の端に至るまで私利私欲や私怨で動く人間がどこにもいない、というのが会津である以上、いざ戦争になれば周囲も見捨てられないだろうしな…。

幕府はともかく、会津のことはよほどでないと裏切れないでしょう、でも、ここで踏ん張っても援軍は来ないんだ、長引かせてもなんの意味もない。

そもそももはや、誰のため、なんのための戦いであるのかすらの意味すら無くしてもそれでも折れないってのは、今まで時間を掛けて描写されてきていたのでようやっと納得するのですが、多分これそのまま説明だけされていたらわからなかっただろうな。

 

それと連動して今まで新撰組のことがよく理解出来ていなかったんですが、会津を念頭に置いてみれば特におかしな集団でもなかったんだな、と。

そして出てくる白虎隊(年齢が一番下の徴兵)、なんだろう、断片の細切れだらけの歴史を今まで目にしてきたんですが、大河が歴史そのままとは思ってませんが、そうだなぁ、この描かれ方だとつながって理解は出来るなぁ。もうちょっと早くこの視点も欲しかったな。