『八重の桜』#50≪終≫いつの日も花は咲く

今年の大河は正直なところあんまり視聴率は良くなかったようなんですが、私も、こうやって(軽くですが)調べて書いて、ということをやってなかったら途中で理解出来ない部分が出てたと思うし、記録が少ない人たちを扱った分、むしろ非常に慎重な態度だったとは思うのですがその分わかりにくくなっていたんじゃないのかなぁ、という気もします。

それに、なんていうのかなぁ、政治関係の話が結局ドラマの中で断片だけ出てきて(武士階級で明治以降は敗軍の側の人だしなぁ)、結論まで描かれないということがたびたびあって、これもわかりにくさに拍車を掛けていたように思います。

せめても、キリスト教とか同志社とか、教育についてとか、後半に関わることにもっと踏み込んでくれていれば、と思わないでもないんですが、それも正直、変に偏ったこと言い出したりはしてない分、誠実だったのかもしれないんですけどね。

この大河はやっぱり、八重さん自身の人生の比重(それは当人しかご存知ないわけですが)に関わらず、どちらかというと会津の話だったんじゃないのかなぁ。会津や、新撰組や幕府や、天皇サイドなど、会津と完全に敵対してた勢力はともかくとして、それぞれがやんわりと描き別けられてるように感じることもあって、その辺は面白かったんだよなぁ。

所詮私たちの見てる「幕末」は、薩長の立場からのものでしかないと思い出したってのは、正直、フィクションに対する歴史との関わりの評価としては最良のものなんじゃないでしょうか、そうだ、敗者にも言い分があるはずなんだって、どう考えても良かったと思うんだよな。

 

強い女性でブレることなく、会津は強すぎて愚直で、けれど敗者で歴史に関わり続けってだけの話で、なんの説明をしてたわけでもない話だったのかもしれないんですが、やっぱり、一定の評価はあって欲しいなぁ。