「昭和10年東京郊外電車ハイキング(下」RM LIBRARY-71、荻原二郎

昭和10年 東京郊外電車ハイキング〈下〉 (RM LIBRARY(71))

昭和10年 東京郊外電車ハイキング〈下〉 (RM LIBRARY(71))

帝都電鉄(今の京王・井の頭線ですよ)の美しさって白黒写真では伝わってこないというか、形はそこまで特別でもないよね、と思うことがないでもないんですがw
この本の中でも小田急に続いて久々の開業でだいぶ賑わっていたよ、と話が。
あ、そんな感じだったんですね、昭和6年くらいから話が出てきたと思ったらかなりあっという間に作っちゃったイメージだからなぁ、帝都電鉄。正直経緯がわかりにくい。
あともともと著者さんが京王沿線の人で「東京市電と大差ないよね」とか、大正15年12月に新宿西口の側、路上にあった駅をビルの中に移したよ、とか(八王子にあった武蔵中央電気鉄道って地味なだと思うんですが、結構どこでも少しずつ語られてますよね)。京浜電鉄と子会社の湘南電鉄はすでに郊外電車の風情だったそうで。
計画は早かったのに開業までに手間取ったため東急系の目蒲電鉄と路線が競合してしまい、のちに買収されてしまった池上電鉄。あ、著者さん東横に入社してたのか。
現在の西武鉄道の路線である旧西武鉄道、多摩湖鉄道、武蔵野鉄道の村山貯水池近くの花見競争の話。東京市電、新宿から出ていたのちに東京市電の一路線になった西武軌道、同じく市電になった荒川を渡る城東電軌、今の都電荒川線である王子電軌、


東武鉄道に温泉地の路面電車である伊香保軌道線、総武鉄道って結構ちまちま別れてたんですね、あんまり知らなかった。上州鉄道、東武東上線からつながっている貨物メインだったという越生鉄道。秩父鉄道上信電鉄上毛電鉄、で全部かな、あ、神奈川の江ノ電横浜市電忘れてましたが、まあこれもそこそこ知名度あるよね。
そもそも“昭和10年”ってのがなにかというとどうもこのくらいの時期から鉄道趣味そのものが一般的になっていたみたいです、ああ、そういやそんな気が…。