『私の嫌いな探偵』#3

とりあえずイカを祭った神社というのが出てきてイカが祭られた祠と、逆向きにイカが祭られた祠が出てきた時点で「あー、これがトリックになるのかな」と思ったのですが、こんだけ立地がはっきりしてると難しいような、と思ってたら、ああ、そっか…、騙された範囲が非常に小さくて、あくまでとっさにその場の勢いで、というだけのことだったのか! となると案外と説得力があったというか、あれ、意外とちゃんとしてるね?

ものすごい大胆なトリックは見慣れてたんですが、正直説明された時点で感心しました。

あ、はいはい、そうね、関係が薄い人をとっさに騙すくらいは出来るよね。

(そしてその後、疑問に思わない限りわざわざ確認するようなこともないよね、自分が一番側にいる存在ならいくらでも誤魔化しようがあるし。)

ていうか、祠が人気がないって明言されてたのもそれでか、ううん、よく考えたらこれ、馬鹿にしたもんでもないな。ただ、それ以外との組み合わせでギャグになってましたが。

ダイニング・メッセージなんだよー、あれー! 被害者がそんなこと考えないよー。

まあこの部分はギャグだと思えばなんてこともありませんね。

私、加害者への同情を誘う語りみたいなのが好きなわけではないんですけど、正直様式美だと思っていたので「あ、興味ないです」とさっくりと帰られてしまったところで、泣き崩れた犯人に本気で同情してしまう嵌めになって、はっきり言って戸惑いました。

 

イカを祭る神社に息子の恋人の素行調査を依頼されたところ、その帰り道にその神社の巫女さんが飛び出してきて、奥の人気薄の祠のイカが逆さまのほうの裏で人が刺されてました的なことを言ったので裏に行ったら人気はなく、数分後には本当に刺殺死体が。

なぜ誰が、そんなことをする必要が、という部分はきっちりしてた、あくまでそこだけ!