「日本の私鉄7 京阪」カラーブックス・第1シリーズ、奥田行男/野村薫/諸河久

そもそも私、東海→関東民なのでほとんど京阪神(関西って言ったほうがいいのかな?)の私鉄ってピンと来ないものなんですが、それでも近鉄なんかは沿線の端でしたし、これの前に読んでた南海さんなどは非メインの大阪側から関西空港、など多少の見当くらいは付くものの、この京阪電鉄に関しては読み終わっても地域がどこだかよくわからない。

いや、琵琶湖(滋賀)から始まって京都を通り抜けて大阪の市街地まで来てるって経路もわかりますし、ケーブルカーから併走軌道まで走ってる、効率の良さそうな複々線も持ってる、という全体的なバラエティの豊富さもわかるんですが、なんか特別な特徴が、と言われるとええと、テレビカーでしょうか。

駅冷房とか「ロマンスカー」はウチが発祥です! という再三の主張にも関わらず、なんかすみません、どうも印象がはっきりしないというか、まあ、小田急さんに取られるとだいたいあっちが本家みたいに見られるのはもうしょうがないような…(別に誤解させるようなこと言ったこともないんだよね、他にもちまちま例ありますw)。

ただ、スピード以外のサービス面で先進的だった、アイディアが豊富だった、とアピールしてくれてれば多分それは事実なので印象に残ったと思うんですよね。

なんだろう、すごくいろんな主張しすぎて、どうも全体的に薄いというか。

で、なんとなくの予感があって、著者一覧のところを拝見してみたところ、ああうん、やっぱり著者さん、京阪出身の方でしたそうだと思いました。これはマニアとは違う。

 

ただそこまで経営上危ないことしてるわけでもないし、競合も本筋ではなさそうだし、サービス面も本当にきちっとしてるし、併走軌道が少なくないだけあって地域密着ですよね、なんだろう、なんで苦笑いしか出てこないんだろう、自分でも不思議だ。