「日本の私鉄1 近鉄」カラーブックス・第1シリーズ、廣田尚敬/鹿島雅美

カラーブックスの最初のシリーズの第1巻なので、巻が多少前後することはあっても多分これが本当に最初の本なんじゃないのかな? 他のシリーズだと最初から2冊組なんですがこのシリーズだとだいぶあとからもう1冊追加された体裁だったんですよね。

で、大雑把に他の私鉄の本も読んでるんですが、車両のページだとどこそこの線用などの記述も最小限で、ひたすら性能や台数が語られていたんですが、うんまあ、正直近鉄くらいのサイズの会社なるとそういう管理的な観点のほうが自然だわw

そういやちょうど読み終わった前後で伊勢ライナー「しまかぜ」(シニア観光客狙い特急w)が走り始めてたんですが、この頃はオレンジに青ラインの特急しかないんだね。車両の前面がぼこっとせり上がったみたいな特徴的な形してる車両も若干記憶にあるんですが(一番名古屋寄りの車庫の側に住んでたので、乗りはしてないけどなんか変わった車両もあった気がする)、あれって“蚕”って呼ばれてたのか、なんか納得。

名古屋大阪間が2時間ちょいなものの、新幹線に敵うわけもなく、と言われてたんですがどっちかというと名古屋人って遊びで大阪行かないんだよね。買い物は名古屋、遊びに行くのは岐阜三重みたいな、東海贔屓。大阪のほうからも名古屋来ないだろうしなぁ。

 

もともとの会社のルーツは奈良軌道から始まって、約1ヶ月で大阪電気軌道に改名、ということなんですが、なんかこれ京急さんとこと似てるのね。明治43年っていうと確かに関西圏では私鉄が出揃った時期だなぁ(関東でも大正の初期で一旦区切り)。

時期的にそう有利な場所は残ってなかったはずなので、トンネルが必要だった、という状況はよくわかるものの、そうなると資金源どこだったのかなぁ、買収膨張方針は大正の中期くらいまでに出来上がってるようなんですが、資金調達どうしてたのかしら、ここも。