「日本の私鉄11 京王帝都」カラーブックス・第1シリーズ、合葉博治/池田光雅

昭和56年(1981年)の発行なので、えーと、複々線京王新線がラストになった主要施設はもうすでに出揃ってて、大手私鉄扱いにはなってるのかなぁ?(資本金額とかだと戦後すぐに大手私鉄平均越えてるんですけどとにかく路線短いのよね、ここ)

なんだろう、こう、正直読み終わるまで現役社員の方だって気付かなかったんですが、ファン目線沿線住人目線に満ち溢れた本です、このシリーズ車両メインなのにw 写真などでだいぶ様々な人からの情報提供があった、ということが書いてあったんですが、あー、それで写真にはあるのに説明がない車両とかあったんかな。関東大震災ののち阪神東京市電→京王、と来た車両の写真は初めて見ました、そもそもこの車両を知ったのが同時期に車両を受け取った別の私鉄の本だったという(京王にも行ったよ、と書いてあったんですよね、王子電車です)、そっかー、戦後まで一応使われてたんですね。

まあやっぱりあれですね、本社燃えたからね、資料足りないよね。

でも写真がえらい残ってるなあ、といつも感心します、多分かなり鉄道趣味の方のおかげですね。

 

まあさすがに沿線住人で、これが何冊めかもうさっぱりわからない状態なんでそんなに知らない内容もないんですが、戦後井の頭線から転出された車両が揺れるので「台車が悪いねえ」と言われていたものの京王線に行ったら全く揺れなくなり、要するに悪いのは路線状態だったんだね、という話や。

京王線とは違い、井の頭線(帝都電鉄ですね)の車両はどこか非日常の空間を演出してたという話を合わせて聞いて、なんとなく複雑な気持ちになってしまいました。

買収された武蔵中央電気鉄道やら子会社の玉南、御陵線なども同じ比重で扱う辺り、鉄道本としては少し変わった雰囲気ではあったかな。なんか幸せそうだなあ、この本ww