『産業立地と地域経済’12』#5 地域経済の理論と地域経済循環

この回そのもののテーマが「メガリュージョン」、都市の経済効能みたいものだったんじゃないかなと思うんですが。講義の中で語られていた1980年代の世界都市ってのもあくまで人工的に作られた経済優位というか、一般化してからってことだろうね、国単位で特定の都市を強化して国際企業の取り合いをするみたいな構図はあくまでも現代の話。
1989年に国のイノベーションセンターに指定されたという北京が特に取り上げられていたんですが、どっちかというと中国が乗り出したってのはだいぶ時期としては遅いというか、あの頃にはすでに世界の主要国が出揃ったあとで、ある意味ですでにメガリュージョンの欠点もわかっていたのかもね。
(本当は中国は同時に他の計画も立ててたんだけど、それは遅れたり変更されたりしてて、まあそう思い出すと意外と柔軟性あるなぁ、という気もする。)
(それともあるいは社会主義だから過去の欠点も認めやすいって可能性もあるのかな。)

まず多分自然発生するのであろう圏域型(大塚久雄、局地的市場圏論)、それとネットワーク型(カール・ポランニー、遠隔商人の研究)ってのが出てきてたんですが、ネットワーク型って一番わかりやすいのってハンザ同盟じゃないのかな。
民族単位でイスラエルとかギリシャとか、フリーセン人とかも複数の都市を拠点にしていたりするんですが、民族も都市も股に掛けるほうがわかりやすいよね。現代版はFTAとかEPAなんかの貿易協定と考えてもいいんだろうか。今だとTPP構想。
これも決まり作っても機能する場合としない場合もあって、あんまり仕組みが飽和してしまうと意味が薄くなってくるみたいなんですが、ああ、そうか、各国が同じ条件整えるとむしろ意味がなくなってくるのか地域経済政策って…ちょっと面白いな。