『帝都高速度交通営団史』東京地下鉄株式会社

現在の東京メトロというのはどうも完全民営化を睨んでの段階らしいんですが(ちょっと邪魔されてますね、都とかに)、この通称・東京メトロ東京地下鉄株式会社体制が発足したのちにかつての営団地下鉄を振り返って作ったのがこの社史、ということになるようです、最初著者名を完全に営団だと勘違いして探してて本のデータ見つけられませんでした!
内容読んだあとに登録探してたはずなんですけどね、うん、しくじってた。

 

すごーく大雑把に営団史を通しで読んだ感想としては、戦後どうしても地上線よりも建設費が高くその減価償却を負っているせいか経営感覚にシビアで、時期は曖昧なんですが徐々に補助金が減っていき、民営化の話が出てくる頃になると社会の意義などの理念重視みたいなことになっていたので、内部での評価はちょっとわからないんですが、経営状態が上向いていったんだろうなとは漠然とw
営団法に関しては名前だけは知っていたんですが、国鉄関係の法律と連動していて、かつては国の資金も入っていたんですね。最終的には今の国と東京都が約半分ずつ(国のほうがわずかに比重が高いんですが)という状態になって、まあ民営化の話が出た上に都営地下鉄の借金担当しろとも言われ…て、やっぱり経営良好なんじゃないのかな。
時期的には13号線の副都心線はまだ計画段階、都営地下鉄の12号線・大江戸線南北線(7号ですが)が開業したのちで、かなり大江戸線には好意的でいろいろ資料が載せてあったのでこの時期には関係が良好だったのかなぁ(主に大江戸線のみというか)。
あとは概ね地下鉄の本に載ってる内容でしたが、施設の推移と事故と車両の変遷と乗降率の推移と混雑率と定期券客数ってどの形式の鉄道でも切り口同じですもんね。営団時代にやってた開発も読みたかったけど、それはこれ以前の社史に書かれてるのかなぁ。