「空港まで1時間は遠すぎる!?-現代「空港アクセス鉄道」事情」交通新聞社新書057、谷川一巳

 

空港そのものの事情と空港アクセスに関してを鉄道を中心に語っていく体裁の本で、まあやっぱり成田空港が「遠い」ということが中心になっていたんですが、正直なところ、どの空港に関しても痛し痒しって面はあるんだなぁ。中心地から近すぎると騒音問題や妨害が起き、空港使用時間が制限され、遠すぎると敬遠されてしまい、地方空港はほとんどの土地で赤字経営という状態で、正直空港アクセスに関しては諸外国のほうが上って単純に捉えていいんじゃないのかなぁ。
ものすごく端的に「整備された時期は遅かったものの」の一言じゃないかと思います。
発展途上国にもぽちぽち整備されていくところがあって、アジアの比較的施設の整った国はもう日本の失敗を糧にして対策を取ってるって、うーん…。
(ここで日本の鉄道は日本一、とか他国批判に終始するのもなぁ、他国に欠点があったらそれを分析して自分たちに役に立つ情報にすべきだよね?)

ところでスカイアクセス線が北総線を通り、空港関係の会社が終端の路線を有しているという複雑なことになっているなどの話はよく聞いていたものの、芝山鉄道って空港周辺の土地への補償のために作られていたんですね、知らなかったなぁ。
というかJRと京成が土地を持ち寄ったせいで規格が違うためにお互い単線になってるのかw ここが共用になっているのが関西空港のケースで、南海鉄道とJRが一緒に作っていて、ここはお互い有料特急が伸び悩んでいるのだとか。
正直結構面白かったんですが、地方鉄道の話や鉄道のいろいろな話や(近くまで行ってるけど空港路線じゃないとか、遠いのに空港という駅名になってるとか)バスの事情までがばらばらと入っていたのでリアルタイムに限ると若干実用書に近い気もするかなぁw