「グリーン車の不思議-特別車両「ロザ」の雑学」交通新聞社新書047、佐藤正樹

グリーン車の不思議―特別車両「ロザ」の雑学 (交通新聞社新書)

グリーン車の不思議―特別車両「ロザ」の雑学 (交通新聞社新書)

 

 等級をかつて1・2・3等としていた時にイ・ロ・ハで車両形式を表現していて、かつての1等が廃止された時点でイが欠け、ロとハが残り、座席指定車が「ザ」なので、ロザはだいたいグリーン車、ハザは普通の指定車、というところだけを覚えておけば、まあまあ「ネ」が寝台車みたいなのは軽く言及してくれるな、みたいな感じ。
ところで東北新幹線グランクラスって、シートのサイズで言うと伊豆急の座席指定車みたいな感じだよ、と言われてすごくわかりやすく、正直興味薄かったけどさすがにがっかりしたとも!(普通運賃から高いけどさあの地域、その分だいたい快適)
最近ちまちまと新しいタイプの豪華列車が増えているので、「イ」が特級辺りで復活したら面白いのに、と無責任に考えていたんですが、この本のスタイルがとりあえずグリーン車が主だったのでその辺が語られてなくて残念。
あ、取扱範囲としてイベント列車に使われるジョイフルトレインは除外だそうです。
ちょっと意外だったんですが、北海道では普通列車として充当されることもあるので扱うね、と言っていたので一般人で乗れるかどうかに拘ったってことっぽい。貸切は敷居高いね。

まあ全体的な話としては昭和44年、国鉄が増え続ける赤字減らしのためにぽん、と出現させ、値段改訂をあれでもないこれでもない、と試行錯誤を繰り返したのがグリーン車の歴史。関西ではそもそも普通通勤車が豪華なんで需要ないよ、だとか、座席はほとんど変化がないものの、混雑からは避けられるという意味で金額差に対しての恩恵があった例なども。
それぞれの座席のサイズやその他サービスごとに相対化していて、こういうの案外鉄道マニアっぽくない態度なんですけどね。ただ、過去のなくなってしまった列車に対しても費用対効果を語ってたので「そういう種類のマニア」だと考えたほうが妥当だと思いますw