「弓矢と刀剣-中世合戦の実像」歴史文化ライブラリー20、近藤好和

中世の戦闘風景というのはどうも軍記物に頼るしかないというのが現状で、その軍記物にしてからが成立がかなりあとのはず、ともなると当時の実際の戦闘風景はある程度推測するしかない、というのが実情らしいものの「刀と弓矢はいつの時代にしたところで並存していた」というのは確かに賛成、まあ多分中世の頃とそれ以降はまた別の形になっているんだろうけどねー、この時代の弓はあんまり飛ばなさそうだ(大きな湾曲してる弓が主流ではないよね、技術的に大変だったのかもなぁ)。
しかもその重要なはずの弓箭(ゆみや)が素材の関係上なかなか残らないと大変だなw
あと読んでて重要だな、と思ったのが馬の存在だよね、アジア原産の130cmくらいの高さの小さな馬ですが頑強で鎧武者にも耐えたとか。騎馬戦の場合は弓で馬を狙うようなことは特になく、太刀で引っ掛けて転がす、というのが主流かな?
「組討」という短刀を使う戦闘方法がちょっと前から気になっていたんですが、これ、騎馬から叩き落した人がそのまま挑んでる感じかな。一騎撃ちがイメージほど一般的ではないようなんですが、そこまで分業が徹底してるわけでもないっぽいな。
あと流鏑馬だとなんというか身体の向きが進行方向に垂直なんですが、実際には進行方向に向けて打ったんじゃないかな、と言われると…そうですね、そうじゃないとちょっと騎馬戦難しいし、それだと馬を単独で狙う雰囲気でもないよなぁ。
まだしも平地にいる兵士を狙ったほうが効果がありそう、流れ矢に馬が当たるみたいなこともあったらしいんですが、偶然の産物ってむしろ特異なことと強調されてるらしい。

が、とりあえずまず当時の階級から知らないと埒が明かない気がする、全体的に職業軍人的な雰囲気は薄くて、争いは領土争い、なのかなぁ。ちゃんと本選べば載ってるかな。