「航跡-Standing together,drawing an eternal line」日本郵船株式会社広報グループ

もともと日本で始めての海運会社が日本国蒸気郵便という名前で、それを三菱商船が吸収し、その後共同運輸というライバル会社が出来て、そこと合同したのがこの日本郵船
まあ要するに日本の海運の歴史のほとんどを占めているみたいな来歴なんですが。
なぜか単独の本がほとんどないのでこの本を最初に読む嵌めになりましたw
時々財界系の本で出てくるので情報がないなんてことはないとは思うんですけどね。

そういや前にこの日本郵船が自分のところの船を擬人化にした三人娘さんの絵を見たことがあったんですが(この本には出てこなかったんですが)、本社ビルである郵船ビルに「自己紹介」させていてちょっと苦笑い、思い入れがあったんだろうなぁ。
時代時代で日本郵船に乗船した記録のある有名人や、船上ディナーのメニューや航路、旗に特別な船の話など、結構話はばらばらっとした感じで残っている物そのものにまつわる内容みたいなものなんですが。
んー、日本郵船や海運そのものというよりはかつての日本の姿みたいなものを感じ取るのにいい本という気もします。そういや考えてみれば飛行機なんてだいぶあとになるまで民間には来ないんだから(あったんですが、戦争で消えちゃった)、日本に入ってくるものはだいたい海路をやってくるってことになるのか。
ていうかぽちぽち気になったのが母体である三菱との関係だったんですが、明治29年には三菱合資の作ったビルを借り受けていたり、大正12年には丸の内に移転していたり、と無関係ではなさそうなんだけど三菱海運とか出てくるのでおよ、という感じ。
しかしまあオリンピック選手団にアインシュタインユダヤ難民、多分これは日本で始めてかな? のキリンとか白瀬南極探検隊とか、歴史の生き証人だよなあ。つくづく。