「籤引き将軍足利義教」今谷明

 んー、うーん、要するにこの本では籤引きってのは神意の演出としての手段だったんじゃないのかな、ということが触れられていたってことになるのかなぁ。何回も引いていたとか、用意した時点で恣意があったとかの解釈の幅はあったけど瑣末な気がする。
幼児3人を比べさせられてどれが将来有望か、と聞かれた時にくじに頼った人たちのことは責めないであげて下さいww
あとあれ、先代の足利将軍の義持が跡継ぎ決めてなかったのもあんまり非難したくないですね、風呂場でお尻のおできを掻き破ったらそのまま化膿し続けて死亡って…心構えしてねぇよそれ(でもこの血筋で他にも例があるんだって、体質かね面白い)。
義持が4代、一旦子どもに継いだものの死んでしまったので弟の義教が6代。
で、その孫の時代に応仁の乱が終わるまでにぐるぐる地位が移転して11代って。
えらいこの近辺で代稼いでんなぁおい…、3代義満以降あんまり知られてないわけだ。
そもそも弟たちが揃って僧侶だったらしいんですが、元僧侶ならちゃんと慈悲の政治してくれんじゃないかなって重臣たちは期待していたそうですよ、ところで畠山家ってどういう家なんだろうか、漢文で説明されてたら「ごめん、その人わかんないから和訳してあげて」とか言われてるんだけど将軍に一番近くで仕えてんだけど、なんでや。
(この本じゃないんだけど、多分地位の関係での話し合いだからこの件だと思ふ。)

まあどっちかというと籤とかそういう神託系がメインだったっぽい感じの本だったんですが、義教だとそんなにボリュームないだろうし仕方なかったんだろうか。
なんか財産を取り上げるための殺しに持ってくみたいな件がぽちぽち出てきて若干ぞっとしたんだけど、このあとに人が死にまくる時代が来るんだろうか、気味悪いな。