「日本刀おもしろ話」福永酔剣

今まで見たことのないような刀に関しての逸話がたくさん載っていて、なんでだろう、メモを取ったほうがいいんじゃないか、と考えながら読んでいたら、これはあれか、近代以降の歴史認識では「間違いと見做さざるを得なくなった刀」全般かww
蛍丸に関してだけは特に齟齬があると指摘されてなかったんだけどね、そういやこの刀ってあんまり語られてるの見たことないかも、非現存だからなのかしら。
まあこの話自体も刀が勝手に直ったという逸話なんですけども、あくまであれ「酒呑童子を切ったとされているのに、酒呑童子の時代よりもあとに作られた童子切」とかそういう感じのニュアンスであって、鬼切なんかは載ってなかったしなぁ(ほぼ同系統の逸話だよねこれ、普段むしろ鬼切のエピソードよく読んでたんだよなー)。
にっかり青江なんてのはわりと定番の登場だったんですが、いつどこで女の幽霊を斬ったのかが三つも説あるっての知らなかった、あと、城の石垣を作った時の職工を殺してしまったせいでお家がお取り潰しになったという城だったものの(要するに祟りがどうとかの話らしいですよ、なぜか明言しない)、城主と一緒に城に入ったんでその家が存続したというのも、どうも始めて読んだ気がします、そっちはもっと早く読みたかったね?

で、まあそれ以外にもあれやこれやと怪しい話が載っていたんですが、この本の後半が日本軍の軍人と刀、相撲取りと刀という構成になっていたのはなんでだろう一体。
そういう感じだったので刀工単位で取り上げられていた巻末の何人かが気になってしまうんですが、全体的に主旨説明しておこうよ、要するに正統派の刀の本は他にあってその他をぶっ込んだと判断していいんだろうか、…多分これで当たりですかね。
もう逸話の時期が合わなくてもいいから元の話解説してくれ、気にしないから。