「多摩の歴史(3 国分寺市/国立市/小平市/武蔵村山市」松岡六郎/吉田 格・編集

国分寺市とその周辺の市がまとめられた巻のようなんですが、正直なところ武蔵国分寺は「いつ廃れたのかわからない」と言われていてあまり重要視されていることがなく、この本の中でも出てきていた戦乱に巻き込まれて燃えた時、再建すると言われたのに、それを断って薬師寺作って貰ったらしいしなぁ(当時は薬師如来が流行りだったんだと)。
国分寺市はともかく、その周辺の市が揃って国分寺との位置関係を意識してたの不思議でしたかも、わりと多摩の南のほうの土地だとこういう感じで府中や武蔵国府を意識してたりするんですけどねー、やっぱり北にも北の秩序があるのか。

国分寺市甲武鉄道が通り、国立は「国分寺と立川の間だから国立」というのはわりと説明としてよく聞いていたんですが、これ箱根土地会社の堤康次郎氏が決めたのねw もともと学園都市として発展させようと駅を誘致したものの、その後、明治大学を呼ぶのに失敗、ぽちぽちと学校を呼んで、若い人たちの支持を得て結局市の名前にまでなったらしいんですがまあ確かに結構恰好いい地名かも。
小平市というのはもともと小川さんという名主がいまして、この人が開墾に大きな功績があったということなんですが、地名を決める時に人名だとあんまり良くはなかったらしく、小川と平な土地、と説明されて小平市になったんですが。
本の時点の市長さんも小川さんなのはわりと笑いました、それは同名だとまずいww
武蔵村山市はいろんな土地が合体したようですが、なぜか関東の歴史みたいな内容が語られてました、なんかたまにこのシリーズではあるけど。ところでこの辺の土地ってそこまで多摩川に近くもないと思うんですが、ぽちぽちと洪水の記憶があったり「江戸以前の甲州街道」があったり、知らないこと多かった。「後の甲州街道」とは歴史違いそう。