「大蔵省・自治省-くにの財政・金融などを扱う」図説にっぽんの役所5、榊原昭二

大蔵省と自治省が同じ巻に収められているのがちょっと不思議だったんですが、どらちかというと大蔵省のほうが予算を通じて他の全ての省庁を統括するような関係上、地方自治体が属する自治省が「ミニ大蔵省」みたいな機能になってるせいなのか。なるほど。
そういや地方自治体と地方公共団体の違いを深く考えたことがなかったんですが、地方自治体がどちらかというと自称に近く、中央政府が地方に言及する時は地方公共団体という呼び方が多いんだって。上から見たか下から見たかの違いって表現されてましたが。

今まで他の巻は多かれ少なかれ省庁の変遷や歴史に関しての言及があったんですが、この大蔵省は中世律令制の時代からの名門省庁なのでほとんど変遷というものがなく、今(2015年)は財務省って名前を変えているのでそれ以降ならある程度の記事になったのかもしれないんだけどねー。
そういや明治初期に民部省(これも律令制の頃からの名門省庁)を吸収していた時期のことや、その後その権限を引き取った内務省の話なども出てこないかな、と思っていたんですがそれはさすがにないか、まあ数年のことなんですけどね。
ただ、今までその後のことは特に把握してなかったんですが、この民部省が戸籍を司っていた関係上税金徴収を行っていたんですが、その税務機能は大蔵省に残存してたのか。まあ今は直接税(明治入るまで地税以外がなかった)以外にもいろいろあるし、大蔵省が税制に関して決めるというわけでもないのでいろいろ違ってくるんだろうけどね、そういう意味で総合省庁ってのは二重にわかるかも。
金融機関や株式会社なども直接間接問わず関わっているのでほとんど日本の活動全部なのか、ただある意味大きすぎて特定の意見を持たないところに見えないでもないかなぁ。