「古城の風景(6 北条水軍の城」宮城谷昌光

まあ正直なところこれ1冊(前が「北条の城」なので2冊かな)読み通したところで北条氏がどういう一族か、ということは特にわからないんですが、要するに鎌倉幕府の時点でのあの北条氏と基本的には同じ一族って考えていいのか…。
いや、名前変えちゃったり名乗りが同じってのもあるし、一直線ってわけでもないんだよね? まだちょっと把握してるとは言い難いもの、そっか、あれか。びっくり。
多分この辺は特に教わらなくても常識みたいに知ってる人もいるんだろうと思うんですけどね、んで、戦国時代の初めと言われる応仁の乱前後の北条早雲が中興の祖であって小田原北条氏はここから数えるのがいい、ということになるのね、なるほどなるほど。
どうもこの著者さんは武田氏(というより多分武田勝頼が嫌い、武田信玄は好きでも嫌いでもないのかもねぇ)はあんまりお好きではないようで、特にその城を回ってる形跡がないんですが、今川氏はそんなに好きではないけど回ってたし、徳川家康はそんなに評価していないものの彼の故地である三河松平氏はお城訪ねてたんですがね。
どちらかというと北条早雲が好きなので北条氏贔屓ってことになるのかな。

そういや、小田原北条氏には基本的に名君が多く、暗君とされている人物に関しても疑問が、ということを語っていたのでそう理解しても良さそうか。
正直なところもうちょっとこの辺の時代に詳しければある程度の肥やしになったんじゃないかと思うんですが、レベルが低いのでほとんど利益にならなくて残念。
とはいえこれ、5代もの間、戦国時代を名君によって国が安定し続けたということの強さはちょっと簡単には説明出来ないよね、今後北条氏が出てきた時にそうやって一人だけの名君じゃない家として捉えられるのは理解しやすそうだよね。