「明治裏面史(上」伊藤痴遊

渋沢栄一のいとこが近所に住んでいた縁で師事し、その縁で自由民権運動に参加、自由党に所属していたよー、というご身分のジャーナリストの方のようですが。正直キリスト教に関してべらべら語っていたりとわりとどうでも良いことでしか感情を露にせず(本筋と全然関係ない持論なので正直いらっとしましたが)、まあ佐賀藩江藤新平への同情くらいはいいんじゃないですかね。
でも、著者さんも言ってましたけど、井上馨(長州やね)が大蔵卿として金がないんだから分配なんて無理に決まってんだろ! 的に返したのが悪でもないよね。
というかこのザル政権、本気で放っておいたらどうなるんだろう…という心配がないでもない、山県有朋(長州だっけ?)の山城屋への不正融資(しかも陸軍の金)はあれは利回りに騙されたんだからどっちかというと詐欺案件に近い気が。
正直普通の企業との癒着くらいはいいんじゃないかと思います、ていうか、気が向けば為替商の金巻き上げてるんだからそこに便宜図ってもそこまで罰は当たらないよね…。
岩倉具視さんの評価が高かったのがちょっと物珍しかったんですが納得。
あれはなんというか、くそ度胸というか大変に肝が座った方だな、と思いますね。

西郷隆盛はまあだいたいどこでも少なくとも人柄を悪く言われることがないんですが、「流刑にされたらやたらと太った」という辺りで爆笑、現地の人たちの相談になんでもかんでも乗っていたこととなんか関係あるんだろうかあれwww
私、最近ぽちぽちと明治天皇の言動に引いてるところがあったんですが、西郷隆盛を非常に慕ってた、と聞くと、ああ、士族みたいな気質だったのかもなぁと。立場が立場だから目立ってたけど、そう考えるとそこまでおかしなことでもなかったかも。