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「水戸藩」シリーズ藩物語、岡村青

日本近世史 Book

水戸と言えばとりあえず納豆と「水戸黄門」ですが、この黄門というのが権中納言という地位であって御三家の一つである水戸藩主がよくその地位にあったらしいこと、それとあと、水戸黄門のドラマで「天下の副将軍」という呼称をしているものの、そもそもそんな地位はなく、ないもののもともと水戸藩主というものは副将軍のようなものと周囲に見做されていたんだよね、などということが語られていたんですが。
えーと、まず御三家の最後に作られた家として石高があまり高くない土地に防衛上の観点にて封地され、参勤交代は免除されたものの基本的に江戸詰め。
要するにずっと延々と江戸にいるため(参勤交代は数年置きに江戸と国許とを行き来して暮らすことが義務付けられているのであって大名行列やるだけじゃないんだよね)、まあ自然にご意見番というか、お目付け役のようなものになっていたらしいです。
で、水戸光圀氏の諸々の諸国行脚についてはともかくとして、わりと将軍にもその周囲にもキツいこと言ってたのは事実っぽいよね、結構書簡で残ってるし、大雑把に言うと道理で考えて正しいことを言っている、というのも副将軍とまで言われるような地位で将軍の利益が自分の利益になるからか…この構造だと正直権力闘争と関係なくなるのかも。

まあただ、国許には帰らず、石高はなんだか見栄を張ったのか妙に高くなり。
特に実績もない年貢を納める必要が出来てしまい、みたいな悪循環も。
光圀さんなんてのは水戸生まれで本でも「水戸っぽ」と表現されていたんですがその後江戸詰めで江戸生まれ江戸育ちでもう水戸藩に愛着すらない、藩にもほとんど戻らないなんていう水戸藩主もいらしたらしく、幕末からの暴走もそれがあるのかなぁ。
幕末には水戸学などで知られ、みたいな実績もあるんだけど、その後がなんとも…。