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「本阿弥行状記」東洋文庫810、日暮聖/訳注

正直この本を読み始めた時点ではあまり家業(まあ美術関係とか刀目利きとか細工とか)には関係ない内容なのかな? と思ったんですが、どうも最後まで読んでいくと光徳と光悦というニ系統がこの時期に本阿弥家の中に存在していたらしいことがわかる。
で、そうなると本阿弥の一族の仲が良いこと、光悦の母・妙秀の善行がよく知られていたことをかなり念入りに語ってから権力者との関係を幾つか触れ、それから家業に関してを、という順番なのは意味深という気もするかなぁ…。
というかこのお家、もともと光心さんという人がいて光ニ(光悦の父)が養子に入り、その奥さんである妙秀さんは光心の長女、てことだからこの人を語る理由もわりとわかりやすいか。のちに光刹(光徳の父)という実子が出来て家を独立。

というより、徳川家関係の文章はいろいろあったものの豊臣秀吉に関しての言及がないのかな? と考えないでもなかったんですが、あ、そうか、豊臣寄りだったのが本阿弥光徳で、本阿弥光悦は父・光ニが徳川家康のそれこそ人質時代からの縁があるので完全に徳川寄りだと考えればいいのか。
徳川が光悦の家に配慮をしていた、ということは何箇所かで言及されています。
それと光徳がちょっと歯に衣着せずに刀についてずばずば言ったらしいということも書かれていたものの、多分それが最初ではないんだろうなぁ。
そうなると現代人にとっては特に光徳と光悦に争った印象なんてものはないものの、当時的にはその辺のフォローする必要があったのかもしれないね。正直お母さんの善意について延々延々と語られ続けた時はどうしようかと思ったけどw
おかげで本阿弥家というものに関しても薄っすらイメージ出来た気はしますね。